運動性無月経とは?原因や影響を解説

監修者:産婦人科医 原野 尚美

最終更新日

運動性無月経とは?原因や影響を解説

「運動性無月経」という言葉を聞いたことはありますか?

女性アスリートにとって、月経はスポーツのパフォーマンスに影響を与える大きな要因です。「月経が来なくても困らない」と感じるかもしれませんが、きちんと月経が来ないとさまざまな影響が出てしまいます。

ここでは、運動性無月経について解説するとともに、ドーピングに該当しない安全な治療法についてお伝えします。

運動性無月経とは?

まずは、運動性無月経について詳しくご説明します。

アスリートの三主徴

アスリートに特有の健康問題として、無月経をはじめとした「アスリートの三主徴」があります。

女性アスリートの三主徴の図

エネルギー不足とは、日常生活や運動で消費するエネルギー量に対して、食べ物から摂取するエネルギー量が少ないという状態です。消費エネルギーの方が多い状態が続くと、女性ホルモンの1つである黄体ホルモンが分泌されなくなり、無月経になります。
無月経が長期間続くと、骨粗鬆症もう1つの女性ホルモンである卵胞ホルモンの分泌量もしだいに現象します。卵胞ホルモン(エストロゲン)は、骨を強くする働きのあるホルモン。分泌量が減ると、骨がもろくなってしまいます。

運動性無月経による骨への影響

運動性無月経には、初潮が遅れる場合と、月経はあったが来なくなる場合との2パターンがあります。
いずれの場合も、無月経は「楽でいい」では済ませることができません。無月経により「卵胞ホルモンが少ない状態」が続くのは、女性の体にとって悪影響なのです。

先ほどお伝えしたように骨がもろくなると、運動によって疲労骨折を起こしやすくなります。疲労骨折は男性アスリートでも生じますが、女性アスリートの方がその頻度は高いです。たとえば、バスケットボールなら1.7倍、陸上競技なら3倍にもなります。
また、疲労骨折を経験した割合は、月経異常のない女性では11%だったのに対し、無月経の女性では38%と高くなっていたという報告もあります。陸上選手では25%、新体操選手では45%と高い割合で疲労骨折の経験がありました。

競技をしている間に疲労骨折を起こしやすいだけでなく、長期的な影響もあります。将来的に早く骨粗鬆症を発症する可能性があるのです。女性の骨密度は、20歳頃がピーク。その後、閉経ごろまでは同じ程度の骨密度が維持されますが、閉経を機にガクッと下がります。ピークの骨密度が低いと、少しの骨密度低下でも骨粗鬆症になってしまうかもしれません。

女性ホルモンと骨量の関係のグラフ

運動性無月経はどんな場合に起きやすい?

スポーツをしている日本人女性を対象に、運動性無月経の原因を調べた調査があります。

調査によると、無月経の割合は、運動をしていない女性では1.8%であるのに対し、運動をしている女性では約6%でした。運動性無月経は、日本代表になるようなトップアスリートだけの問題ではなく、部活動を頑張っている方でも同じような割合で生じます。

スポーツの種類でいえば、低体重が求められがちな競技をしている方は無月経の割合が高いです。たとえば、バレエやフィギュアスケート、新体操、陸上(とくに長距離)などが該当し、10%以上にもなります。1999年の少し古い調査では、こういった競技の無月経割合は60%を超えていました。BMIが18.5未満になると無月経を起こす頻度がグッと上がるため、注意が必要です。

BMI別にみた無月経の頻度のグラフ

目次

運動性無月経の治療法

アスリートの皆さんの中には、「ドーピングになるといけないから、薬は使ってはいけない。だから無月経も仕方ない」と考えている方がいるかもしれません。
ですが、無月経の治療のほとんどはドーピングに該当せず、安心して受けていただくことができます。(漢方薬は、ドーピングに該当する成分が含まれることがあるため、アスリートの方は使用を控えます。)

治療の基本となるのは「摂取エネルギーを増やす」こと、つまり体重を増やすことになります。月経があった頃の体重・BMI18.5以上・標準体重の85%以上が目安です。

BMI18.5の具体例

150cm 41.5kg
155cm 44.5kg
160cm 47.5kg

体重を増やすことにご自身が不安を感じられる場合もあれば、コーチなど指導者の理解が得られにくい場合もあるでしょう。無月経は、ご自身が納得して治療に向き合うことがとても大切です。競技への影響、体への影響など、体重を増やすことに不安があればアスリート外来などの専門機関でじっくり相談してみるとよいでしょう。

やせ体型の場合は、骨密度の検査も推奨されます。骨密度が減っている場合は、回復させるためにホルモン補充療法が効果的です。ホルモン補充療法は、無月経の進行度合いによって使う薬剤が変わります。

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まとめ

今回は、運動性無月経やその影響、治療法についてお伝えしました。
無月経のきっかけは、激しい運動や減量などによるエネルギー不足です。骨が脆くなり、疲労骨折を起こしやすくなるだけでなく、将来的に骨粗鬆症になる可能性も高くなってしまいます。
この記事が、無月経について正しく理解し、ご自身の体を大切にするきっかけとなれば幸いです。

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産婦人科専門医 原野尚美

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産婦人科専門医原野 尚美

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