生理を早く終わらせるには?生理をコントロールする方法
低用量ピルを服用していると、「休薬期間」という言葉をよく耳にするかと思います。低用量ピルには休薬期間があるということを、すでにご存じの方も多いのではないでしょうか。
一般的な低用量ピルは、28日間を1つのサイクルとして考えます。そのうちの21日間はお薬を飲み続け、残りの7日間がお薬の服用をお休みする「休薬期間」となります。
ピルを飲み始めたばかりの頃は、「お休みしてしまって効果は大丈夫なの?」「休薬期間は何のためにあるの?」「休薬期間中に飲み忘れたらどうしよう」など、さまざまな不安を抱えてしまうかもしれません。マイピルにも、休薬期間に関するお問い合わせは非常に多く寄せられています。
休薬期間とは?
結論からお伝えしますと、休薬期間は女性の体に本来備わっている自然なリズムを再現し、子宮や卵巣を健康に保つために必要な期間です。しっかりとお薬をお休みすることで、体に無理な負担をかけずにピルを長く飲み続けることができます。
低用量ピルには、主に「21錠シート」と「28錠シート」の2つの種類があります。休薬期間の取り方は、服用しているピルの種類によって異なります。ご自身が服用しているピルがどちらのタイプか、しっかり把握しておくことが大切です。
21錠シートの場合
21錠シートの低用量ピルを服用している場合には、生理周期を28日と仮定し、21錠すべてを服用し終わったあとの7日間が休薬期間です。ご自身で服用を休む期間をしっかりと把握していただく必要があります。
29日目になったら新しいシートの服用を再開し、また21錠服用し終わったら休む、その繰り返しが必要です。※なお、現在マイピルでは、この21錠シートのタイプは取り扱っておりません。
28錠シートの場合
28錠シートのピルを服用している場合には、シートの最後の7錠分が「偽薬(プラセボ)」であり、偽薬を服用する期間が休薬期間に該当します。

偽薬には女性ホルモンが含まれておらず、飲み忘れ防止のための「成分のない錠剤」です。実際に「服用をお休み」しているわけではありませんが、成分は体に入っていません。
休薬期間中に体で起きている2つの変化
お薬の服用をお休みしている期間中、体の中ではどのような変化が起きているのでしょうか。休薬期間中は、大きく分けて2つの変化が起こります。
1. 卵胞の発育
低用量ピルは、お薬の力で体内の女性ホルモン量をコントロールする働きがあります。低用量ピルを正しく服用しているあいだは、卵巣と子宮がしっかりとお休みモードになっており、卵胞の発育や排卵が抑えられています。
休薬期間に入ると、お薬によるホルモンの補充がストップするため、体は次の生理に向けて準備を始め、卵巣の中で卵胞が発育しはじめます。直径0.03mm程度のごくごく小さな原始卵胞が少しずつ大きくなり、7日間の間に12mm程度まで大きくなることが多いです。
「卵胞が育ったら、そのまま排卵して妊娠してしまうのでは?」と心配になってしまうかもしれませんが、どうかご安心ください。休薬期間が終わって、8日目から新しいシートの低用量ピルを服用し始めれば、卵胞を発育させるためのホルモン分泌が再び抑えられます。そのため、卵胞の発育は途中で止まり、排卵も起こりません。
2. 消退出血(しょうたいしゅっけつ)が起こる
休薬期間に入ってから2〜3日ほど経つと、生理のような出血が起こります。これは消退出血と呼ばれるもので、ピルによって厚くなるのを抑えられていた子宮内膜が剥がれ落ちることで起こります。
通常の生理よりも子宮内膜が薄い状態であるため、出血量も少なく、生理痛などの不快な症状も軽くなる傾向があります。「出血が少なくて不安」と感じる方もいらっしゃいますが、ピルが正しく作用しているサインの一つですので安心してください。
休薬期間中も避妊効果は続くの?
休薬期間に入るとお薬を飲まない(または偽薬になる)ため、「避妊効果がなくなってしまうのではないか」と不安に感じる方は非常に多くいらっしゃいます。
ですが、結論から言うと、正しく服用できていれば休薬期間中も避妊効果はしっかりと続いています。排卵が起こらなければ、精子と卵子が出会うことがないため、コンドームを使った避妊をしなかったとしても、妊娠する可能性は極めて低くなります。
ただし、注意が必要なケースもあります。 休薬期間に入る前の週(実薬を飲んでいた期間)に飲み忘れがあったり、お薬を飲んだ後にひどい下痢や嘔吐をして成分が吸収されていなかったりした場合は、排卵を抑えきれずに排卵が起こってしまう可能性があります。このようなトラブルがあった場合は、休薬期間中であってもコンドームを使用するなどの注意が必要です。
低用量ピルの服用方法や注意点は?
「正しく服用することが大切」と何度もお伝えしてきました。実際、低用量ピルの服用方法や注意点について、しっかり理解できているでしょうか?
次のチェックリストを使って、理解度の確認をしてみましょう。
- 毎日、同じ時間に服用する。
- もし1錠分を飲み忘れたら、気がついたタイミングですぐに服用する。次の服用分は、いつも通りの時間に服用する。
- 2錠分以上を飲み忘れた場合の対応は、こちらのページをご覧ください。
- 服用から2時間以内に吐いてしまった場合、すぐに翌日分を服用してください。翌日以降も、1日ずらして順番に服用していきます。
次のシートの服用開始が遅れてしまったときは要注意
低用量ピルの休薬期間が終わったあと、次のシートの服用開始がずれてしまった場合には、注意が必要です。「8日間以上、連続して成分の入っている薬を飲んでいない期間」があると、排卵が起きてしまいます。
1週目に服用開始がずれたり、飲み忘れがあったりした場合、排卵を抑えられない可能性が高いです。とくに、1週目で2錠(2日分)以上の飲み忘れをした場合には、コンドームを使用するか、コンドームなしの性交渉をしたのであればアフターピルの服用も検討しましょう。

休薬期間明けに飲み忘れが起こりやすいです。21錠タイプのシートを使っている方は、カレンダーに「服用開始日」を登録するなど、飲み忘れない工夫をしてみてください。
低用量ピルの休薬期間にまつわるQ&A
休薬期間に関わる、よくあるご質問についてお答えします。
Q. 休薬期間中は性交渉を避けた方がよいですか?
休薬期間中の7日間も、避妊の効果は続いています。休薬期間の前に、7錠分以上連続して飲み忘れなく服用できていたのであれば、性交渉を避ける必要はありません。
Q. 休薬期間中の避妊に失敗した場合は?
休薬期間中も、避妊の効果は続いています。休薬する前の段階で、しっかりと服用ができていたのであれば、アフターピルの服用などを考える必要性は低いと考えられます。
Q. 休薬期間中に生理がきませんが大丈夫ですか?
休薬期間に入ると、低用量ピルに含まれるプロゲステロン(黄体ホルモン)により維持されていた子宮内膜が不安定になり、2〜4日程度で剥がれ、これが生理(消退出血)として出てきます。
低用量ピルを服用して、この出血がなくなる方は1%未満で、ごく稀です。もし休薬期間に入って4日目以降でも出血が起こらない場合には、妊娠の可能性が考えられますので、検査しましょう。
妊娠が否定された場合や、性交渉がなく妊娠の可能性が全くない場合には、スケジュール通りに次のシートを服用しはじめても問題ありません。
Q. 生理がきてほしくないので、休薬せずに次のシートを飲んでもいいですか?
基本的に、低用量ピルは休薬期間を設けて服用する必要があります。月経困難症などで生理の回数自体を減らしたい場合は、「超低用量ピル」という種類のものへ変更がおすすめです。日本では、「ヤーズフレックス」「ジェミーナ」の2種類があります。また、黄体ホルモンだけが含まれる「ジエノゲスト」という選択肢もあります。いずれもオンライン診療では取り扱いがありませんので、お近くの婦人科でご相談ください。
Q. 休薬期間をとらない場合ってありますか?
低用量ピルの3週目の箇所で2錠(2日分)以上の飲み忘れがあった場合には、休薬期間を設けずに次のシートの1錠目を飲み始めるという方法をとることがあります。

ですが、基本的には休薬期間をしっかりとってください。
生理の時期をずらしたい場合は、生理移動用の中用量ピルを使用する方法が一般的ですが、低用量ピルを使う方法もあります。低用量ピルを休薬せずに服用し続けることで、生理の時期を遅らせることができます。ピルの種類によって服用方法が変わりますので、医師へ確認してください。
また、こちらのページでも解説しています。
Q. 休薬期間中、避妊に失敗しました。アフターピルは必要ですか?
休薬期間の前、飲み忘れることなく7日分(7錠)以上を連続して服用できていた場合は、しっかりと避妊効果が持続していますので、コンドームによる避妊に失敗したとしても、アフターピルの服用は必要ないと考えられます。
ただし、休薬期間の前に飲み忘れがあった場合や、頻回の下痢や嘔吐があった場合には、避妊の効果が弱まっているかもしれません。服用状況を医師に伝えた上で、アフターピルの必要性について相談するのがよいでしょう。
Q. 休薬期間を延長してしまった時の注意点はありますか?
次のシートの服用開始を忘れていたなどの理由で、休薬期間が8日以上になってしまった場合は、卵胞が発育してしまうため、避妊の効果が十分に得られない可能性があります。
ですから、新しいシートを開始してから7日目(7錠目)までは、コンドームによる避妊を併用してください。
Q. 休薬期間に偽薬を飲まなくても大丈夫ですか?
はい。偽薬は、飲み忘れを防止するために服用していただく「成分の入っていない錠剤」ですので、服用しなくても問題ありません。
ただし、服用開始日が遅れてしまうと避妊の効果が十分得られなくなってしまいますので、飲み忘れには注意しましょう。開始日が遅れてしまった場合は、連続して7日間(7錠分)服用できるまでの期間は、コンドームを用いた避妊を併用してください。
まとめ
今回の記事では、低用量ピルの「休薬期間」に関して、必要性などについて解説するとともに、よくあるご質問にお答えしました。
シートの1週目または3週目で飲み忘れがあった場合には、避妊の効果がきちんと得られているかどうか、確認が必要です。
今回の記事を参考に、適切に低用量ピルを服用しましょう。何か不安なことやわからないことがある場合には、医師へ相談してください。
参考情報
- 低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン(案)
- 緊急避妊法の適正使⽤に関する指針 (令和 7 年改訂版)
- 月経困難症治療剤 ヤーズ配合錠 審査報告書
- Combined hormonal contraception and the risk of venous thromboembolism: a guideline
- US Medical Eligibility Criteria for Contraceptive Use, 2024







