第3世代低用量ピルとは?肌荒れ・PMSへの効果

監修者:産婦人科医 原野 尚美

最終更新日

第3世代低用量ピルとは?

「低用量ピルを飲んでみたいけれど、種類が多くてどれが良いかわからない」

「ニキビや肌荒れを治したいけれど、ピルで改善できるの?」

そんなお悩みをお持ちではありませんか?

低用量ピルは、世代によって配合されているホルモンの種類や特徴が異なります。中でも「第3世代」と呼ばれる種類のピルは、特に肌トラブルの改善やPMS(月経前症候群)の緩和に効果が期待できるとして、多くの女性に選ばれています。

この記事では、第3世代低用量ピルの特徴やメリット、気になる副作用、そして他の世代との違いについて、初めての方にも分かりやすく解説します。

第3世代低用量ピルがニキビ・PMS対策に向いている理由

ピルの世代分類と第3世代の特徴

低用量ピルは、含まれている「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の種類と開発された時期によって、第1世代から第4世代までの4種類に分類されています。

その中で第3世代に分類されるピルは、1980年代以降に開発された比較的新しいタイプの薬です。最大の特徴は、それまでのピルで課題とされていた「男性ホルモン作用(アンドロゲン作用)」を大幅に抑えた点にあります。

「デソゲストレル」が肌荒れを抑制

第3世代低用量ピルに含まれる黄体ホルモンは、「デソゲストレル」という成分です。

従来のピルに含まれる黄体ホルモンには、男性ホルモンに似た作用(アンドロゲン作用)が少なからずあり、これが皮脂の分泌を促してニキビの原因になることがありました。

しかし、第3世代の「デソゲストレル」はこのアンドロゲン作用が非常に弱く作られています。そのため、服用しても男性ホルモンの影響を受けにくく、逆にホルモンバランスを整えることで皮脂の過剰分泌を抑え、ニキビや肌荒れの改善効果が高く期待できるのです。

ホルモン量が一定でPMSにも効果的

第3世代ピルとPMS

第3世代低用量ピルは、すべて「1相性」と呼ばれるタイプです。

1相性とは、1シート(21錠または28錠)に含まれる実薬のホルモン配合量がすべて一定であることを指します。

これに対し、自然な生理周期に近づけるためにホルモン量を段階的に変化させる「3相性」のピル(主に第1世代の一部や第2世代)もありますが、人によってはこのホルモン量の変動が気分の波や体調不良(PMS様症状)を引き起こすことがあります。

第3世代のような1相性のピルは、服用中のホルモン状態が常にフラットに保たれるため、ホルモンバランスの乱れによる精神的な不安やイライラ、腹痛といったPMS(月経前症候群)の症状を抑えるのに適しています。

目次

【世代別比較】自分に合うピルはどれ?

ピル選びで迷ったときは、それぞれの世代の特徴を比較してみましょう。第3世代は特に「肌トラブル改善」と「PMS緩和」のバランスが良いのが特徴です。

世代 黄体ホルモンの種類 主な特徴・メリット 代表的な製品名
第1世代 ノルエチステロン 経血量が減りやすく、生理痛の緩和に強い。生理不順の改善にも。 シンフェーズ、フリウェル等
第2世代 レボノルゲストレル 不正出血が起こりにくい。3相性のため自然な周期に近い。 トリキュラー、ラベルフィーユ、アンジュ等
第3世代 デソゲストレル 男性ホルモン作用が弱く、ニキビ・多毛に効果的。1相性でPMS対策や生理移動がしやすい。 マーベロン、ファボワール
第4世代 ドロスピレノン むくみや副作用が少ない。超低用量ピルとして月経困難症治療に使われる。 ヤーズ、ヤーズフレックス等

(※表は一般的な特徴をまとめたものです。効果には個人差があります)

表からも分かる通り、第3世代は第2世代と比較してアンドロゲン(男性ホルモン)作用が抑制されており、肌へのメリットが大きいことが分かります。一方で、第2世代は不正出血のリスクが低いというメリットがあるため、何を優先するかで選び方が変わります。

マイピルの低用量ピルの処方料金についてはこちらをご覧ください。

第3世代低用量ピルのメリットまとめ

第3世代ピルのメリットまとめ

第3世代低用量ピルを服用することで期待できる具体的なメリットを、さらに詳しく見ていきましょう。

1. 難治性の大人ニキビや肌荒れの改善

「皮膚科の薬を使ってもニキビが治らない」「生理前になると必ず肌が荒れる」という方は、ホルモンバランスの乱れが原因かもしれません。

第3世代ピルは、男性ホルモンの働きを抑えることで、内側から皮脂腺の活動をコントロールします。これにより、毛穴の詰まりや炎症が起きにくい肌質へと導いてくれます。

2. 生理日の移動(調整)がしやすい

旅行や試験、イベントなどの大事な予定と生理が重ならないようにしたい場合、ピルを使って生理日を移動させることができます。

第3世代ピルは「1相性」であり、すべての錠剤の成分量が同じです。そのため、飲む期間を延ばしたり早めたりする調整がしやすく、飲み間違えによるトラブルも少ないのが利点です。

3. 体重への影響が少ない

「ピルを飲むと太る」という噂を聞いて不安に思う方もいるかもしれません。しかし、近年の低用量ピルは改良が進んでおり、ピルそのものの作用で脂肪が増えて太るということはほとんどありません。

特に第3世代ピルは、男性ホルモン作用が弱いため、食欲増進などの副作用が出にくいとされています。ただし、ピルの種類に関わらず、服用初期にはホルモンバランスの変化でむくみが生じ、一時的に体重が増えたように感じることはあります。

マイピルで取り扱う第3世代低用量ピル

マイピルオンラインでは、以下の2種類の第3世代低用量ピルを取り扱っています。どちらも成分や効果は同じですので、予算や好みに合わせてお選びいただけます。

マーベロン28/21

マーベロン28

先発医薬品です。世界中で広く使われており、実績が豊富です。「初めてだから知られている薬を使いたい」という方によく選ばれています。

ファボワール28/21

ファボワール28

マーベロンのジェネリック(後発医薬品)です。成分や効果、安全性はマーベロンと同等ですが、開発費が抑えられているぶん、薬価が安く設定されています。「長く続けるためにコストを抑えたい」という方におすすめです。

※「28」と「21」の違いは、休薬期間(薬を飲まない期間)に飲む「偽薬(プラセボ)」がついているかどうかの違いです。飲み忘れを防ぐためには、28錠タイプ(偽薬あり)がおすすめです。

気になる副作用と血栓症のリスクについて

ピルには多くのメリットがある一方で、副作用のリスクもゼロではありません。正しく服用するために、リスクについても理解しておきましょう。

飲み始めのマイナートラブル

服用を開始して1〜2ヶ月の間は、体がホルモンバランスの変化に慣れようとするため、以下のようなマイナートラブルが起こることがあります。

・吐き気・ムカムカする感じ

・頭痛

・胸の張り

・不正出血(生理以外の出血)

これらの症状は、ほとんどの場合2〜3ヶ月ほど飲み続けることで体が慣れ、自然に治まります。つらい場合は市販の痛み止めや吐き気止めを併用しても問題ありませんが、症状が長く続く場合は医師に相談してください。

血栓症のリスクと確率

血栓症

低用量ピルの重大な副作用として「血栓症(血管の中に血の塊ができる病気)」があります。

第3世代ピルは、他の世代に比べてわずかに血栓症のリスクが高いという報告がありますが、その差はごく僅かです。

実際に血栓症を発症する確率は以下の通りです(年間1万人あたり)。

・ピルを服用していない人:1〜5人

・第2世代ピル服用者:5〜7人

・第3世代ピル服用者:7〜12人

・妊婦(妊娠中):5〜20人

・出産後(産褥期):40〜65人

このように、ピルによる血栓症リスクは、妊娠中や出産後に自然に高まるリスクよりも低い数値です。過度に怖がる必要はありませんが、以下の初期症状には注意が必要です。

よくある質問

ピルを飲んでいてニキビが悪化することはありますか?

飲み始めの一時的なホルモンバランスの変化により、稀にニキビが増えたように感じることがありますが、1〜3ヶ月ほど継続することで改善に向かうことがほとんどです。3ヶ月以上経っても改善しない、あるいは悪化する場合は、ピルの種類が体に合っていない可能性があるため、医師にご相談ください。

第3世代から他の世代へ変更することはできますか?

はい、可能です。例えば「第3世代を試したが、むくみが気になる」「コストをもっと抑えたい」といった場合、第2世代やその他のピルへ変更することができます。医師に相談すれば、スムーズな切り替え方法(服用タイミングなど)をアドバイスしてもらえます。

将来の妊娠に影響はありませんか?

低用量ピルを長期間服用しても、将来の妊娠しやすさ(妊孕性)に悪影響を与えることはありません。むしろ、子宮内膜症などの不妊原因となる病気の予防につながるため、将来の妊娠を守ることにも役立ちます。服用を中止すれば、通常1〜3ヶ月以内に排卵と生理が戻り、妊娠可能な状態になります。

まとめ

第3世代低用量ピル(マーベロン・ファボワール)は、従来のピルに比べて男性ホルモン作用が抑えられており、ニキビや肌荒れの改善、PMSの緩和に優れた効果を発揮します。

「生理前の肌トラブルをなんとかしたい」「生理周期を整えて、もっと快適に過ごしたい」という方は、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。

マイピルオンラインでは、専門の医師があなたのライフスタイルや体質に合わせて、最適なピル選びをサポートします。少しでも不安や疑問があれば、お気軽にご相談ください。

参考文献

  1. 低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン(案) (日本産科婦人科学会)
  2. 経口避妊薬(OC)の安全性についてのとりまとめ (厚生労働省)
  3. 医療用医薬品 : マーベロン (添付文書情報)
  4. 医療用医薬品 : ファボワール (添付文書情報)
  5. OC・LEPガイドライン 2020年度版 (日本産科婦人科学会)

産婦人科専門医 原野尚美

監修者
産婦人科専門医原野 尚美

いかがでしたでしょうか? マイピルでは産婦人科の医師が、 ピルに関するどんな小さな疑問や不安でも、 直接お電話でお答えいたします。

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