生理周期が安定しやすい!第2世代低用量ピルの向き不向きを解説

監修者:産婦人科医 原野尚美 


最終更新日

生理周期が安定しやすい!第2世代低用量ピルの向き不向きを解説

低用量ピルは、黄体ホルモンと卵胞ホルモンの2種類の女性ホルモンからなる薬です。低用量ピルは、第1世代から第4世代までに分けられています。

第4世代の低用量ピルは第1世代~第3世代に比べ、黄体ホルモンと卵胞ホルモンの配合量が少ないため、一般的に「超低用量ピル」と呼ばれています。

世代によって、ピルの効果に違いがあることをご存じでしょうか?ここでは、第2世代低用量ピルの特徴についてご紹介します。

目次

  • 1.第2世代は不正出血が起こりにくい
  • 2.第2世代低用量ピルの商品名
  • 3.低用量ピルの処方を受けるときには
  • 4.まとめ

第2世代は不正出血が起こりにくい

第2世代低用量ピルに含まれる黄体ホルモンは、「レボノルゲストレル」です。

低用量ピルの種類 黄体ホルモン
の種類
黄体ホルモン作用 アンドロゲン(男性ホルモン)作用
第1世代 ノルエチステロン
第2世代 レボノルゲストレル ++ +++
第3世代 デソゲストレル +++ ++
第4世代 ドロスピレノン

(世代ごとに含まれる黄体ホルモンの種類と作用の強さ)

黄体ホルモン作用とアンドロゲン(男性ホルモン)作用のバランスの違いが、世代ごとの性格の違いになっています。バランスとしてアンドロゲン(男性ホルモン)作用よりも黄体ホルモン作用の方が強ければ、より自然の黄体ホルモンに近いといえます。

第2世代低用量ピルは、黄体ホルモン作用もある程度強いのですが、アンドロゲン(男性ホルモン)作用も強いピルです。不正出血が少なくて生理周期が安定しやすいという特徴があります。
初めて低用量ピルを使う方、避妊目的の方、生理不順を改善したい方におすすめです。

1相性ピルと3相性ピルのホルモン量の違い

ただし、第3世代と比べるとアンドロゲン(男性ホルモン)作用が少し強めです。黄体ホルモンは、元々男性ホルモンと同様に働く「アンドロゲン(男性ホルモン)作用」を持っています。アンドロゲン(男性ホルモン)は、ニキビや多毛の原因。第2世代低用量ピルはアンドロゲン(男性ホルモン)作用が少し強い分、人によってはニキビが気になってしまうかもしれません。アンドロゲン(男性ホルモン)作用による副作用を抑えるため、第2世代低用量ピルは全て「3相性」と呼ばれるつくりになっています。一定期間ごとにピルの中のホルモン含有量がかわり、自然なホルモンの動きを作っているのが特徴です。
ホルモンの動きはPMS症状を引き起こす原因と考えられているため、第2世代低用量ピルはPMS症状がひどい方に向かない場合があります。

低用量ピルの副作用でよく挙げられる「血栓症」については、10万人あたり15人(0.00015%)です。低用量ピルを服用していない方(0.00005%)と比べると3倍ですが、可能性はごく低いため、過度に心配する必要はないでしょう。

第2世代低用量ピル

  • 低用量ピルを初めて使う人、避妊目的の人、生理不順の人におすすめ
  • ニキビやPMSでお悩みなら世代の変更を相談してください

第2世代低用量ピルの商品名

マイピルでは、第2世代低用量ピルを3種類取り扱っています。

トリキュラー28
アンジュ28
ラベルフィーユ28

トリキュラー28とアンジュ28は先発品、ラベルフィーユ28はジェネリック(後発品)です。含まれるホルモン量や飲み方は同じですので、費用やシートの使いやすさなどでお好みのものを選ぶとよいでしょう。

低用量ピルの処方を受けるときには

初めて低用量ピルを使うという方は、どんな低用量ピルがご自身に合うのかよくわからない状況だと思います。
医師に以下のような項目を伝えると、お悩みにあった低用量ピルを提案してもらえるでしょう。

  • 経血量は多いか
  • 生理痛はあるか
  • PMS症状が気になるか
  • ニキビなどの肌悩みはあるか
  • 生理不順はあるか

低用量ピルを使っていて、気になる症状が変わってくるということもあります。その場合も、医師に「今気になっている症状」についてお伝えください。服用中の低用量ピルの世代を変更することで、お悩みの解消ができるかもしれません。

まとめ

今回は、第2世代低用量ピルの特徴についてご紹介しました。第1世代低用量ピルを改良して作られた第2世代低用量ピルは、副作用の不正出血が少なく、生理周期も安定しやすいのが特徴です。初めて低用量ピルを使う方、避妊目的の方、生理不順の方に向いています。
「今第2世代低用量ピルを使っているけど、ニキビ/PMS症状が気になるようになってきた」という方は、この機会に世代の変更を相談してみませんか?

監修者
産婦人科専門医原野 尚美

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