生理を早く終わらせるには?生理をコントロールする方法
「生理痛やPMSがひどくて毎月つらい思いをしている」「ピルに興味はあるけれど、副作用や太るのではと心配でなかなか踏み出せない」と悩んでいる女性は多いのではないでしょうか。
ピルにはいくつかの種類がありますが、その中でもエストロゲン(卵胞ホルモン)の配合量が特に少ないお薬を「超低用量ピル」と呼びます。
本記事では、超低用量ピルに期待できる効果や副作用、低用量ピルとの違いについて詳しく解説します。ピルへの不安を少しでも解消し、ご自身の体調を整えるための参考にしてみてください。
超低用量ピルとは

超低用量ピルとは、1錠に含まれている卵胞ホルモン(エストロゲン)の量が「0.03mgより少ない」お薬のことです。主に月経困難症(ひどい生理痛)や子宮内膜症などの治療を目的として処方されます。
日本産科婦人科学会のガイドライン などでも、月経困難症の痛みを和らげる治療薬として推奨されています。女性ホルモンの配合量が極めて少ないため、吐き気や頭痛といったピル特有の副作用が出にくいのが大きな特徴です。毎月の生理による心身の負担を軽くし、日常生活をより快適に過ごすための心強い味方となってくれます。
低用量ピルとの違いは?

低用量ピルとの一番の違いは「ホルモンの配合量」と「処方される目的(保険適用の有無)」です。
低用量ピルはエストロゲンが0.05mg未満のもので、生理痛や生理不順の改善に加え、高い避妊効果があるため「高い確率での避妊」を目的としても処方されます。一方、超低用量ピルは避妊効果に関する臨床データが十分ではないため、日本では避妊目的での処方は認められていません。
また、低用量ピルを避妊目的で使用する場合は全額自己負担(自費診療)になりますが、超低用量ピルは月経困難症や子宮内膜症の治療薬として医師に診断された場合、健康保険が適用される点も大きな違いです。
注意事項
オンライン診療サービスでのピル処方は、基本的に全額自己負担(自由診療)となるケースが一般的です。保険適用での治療をご希望の場合は、まずは対面の医療機関へのご相談をおすすめします。
超低用量ピルの種類と特徴

超低用量ピルには、含まれる黄体ホルモンの種類や服用方法によっていくつかのタイプがあります。それぞれの特徴を理解し、医師と相談してご自身の体質やライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
- 21日服用+7日休薬タイプ
21日間毎日服用し、その後の7日間をお休みする(休薬期間を設ける)サイクルを繰り返す、一般的な服用方法のタイプです。 - 24日服用+4日偽薬タイプ
実薬を24日間飲み、有効成分の入っていない偽薬を4日間飲む、28日周期のタイプです。休薬期間が短く設定されているのが特徴です。 - 連続服用タイプ
最長120日間にわたり連続して服用できるタイプです。休薬期間を減らすことで、生理(消退出血)の回数を年に数回まで減らすことが期待できます。 - ジェネリック医薬品(後発薬)
長期間の服用が必要な方向けに、先発薬と同等の成分を含みつつお薬代の負担を抑えられるジェネリック医薬品も広く処方されています。
超低用量ピルに期待できる効果

超低用量ピルを服用することで、女性特有のさまざまなトラブルの改善が期待できます。
生理痛(月経困難症)の緩和
生理痛が起こる原因は、不要になった子宮内膜を体外へ押し出す際、子宮を過剰に収縮させる「プロスタグランジン」という物質が分泌されるためです。
日本産科婦人科医会の資料にもあるように、超低用量ピルを服用して排卵を抑え、子宮内膜が厚くなるのを防ぐことで、この痛みの原因物質の分泌が大きく減ります。これにより生理痛の緩和が期待でき、経血量も減るため、貧血の改善にもつながります。「毎月鎮痛剤が手放せなかった」という方でも、快適に過ごせるようになるケースが多く見られます。
生理不順の改善とコントロール
超低用量ピルには決まった休薬期間や偽薬の期間があり、この期間中に「消退出血(生理のような出血)」が起こるよう設計されています。そのため、いつ出血が起こるか予測しやすくなり、生理不順の改善につながります。旅行や大切なイベントのスケジュールも立てやすくなり、精神的な余裕にもつながります。
PMS(月経前症候群)の改善
生理前のイライラ、気分の極端な落ち込み、過食、乳房の張りといったPMSの症状にも効果が期待できます。日本産科婦人科学会の見解 では、PMSの原因は排卵に伴う女性ホルモンの急激な変動だとされています。ピルを飲んでホルモンバランスを一定に保つことで、感情の波や体の不調が和らぎます。
子宮内膜症の治療や進行予防
子宮内膜症とは、本来子宮の内側にあるはずの組織が、卵巣など別の場所で増殖してしまう病気で、激しい痛みの原因になります。超低用量ピルで女性ホルモンの分泌を抑えることで、病巣の進行を抑え、症状を和らげることが期待できます。将来の妊娠に向けて子宮環境を整えるという意味でも重要な治療法です。
超低用量ピルの副作用と注意点
お薬である以上、副作用のリスクはゼロではありません。安全に服用を続けるために知っておくべきポイントを解説します。
服用初期に起こりやすいマイナートラブル
飲み始めの1か月から3か月頃までは、体がホルモンの変化に慣れていないため、頭痛、吐き気、乳房の張りなどが起こることがあります。また、超低用量ピルはエストロゲンの量が非常に少ないため子宮内膜が安定しにくく、シートの途中で少量の不正出血が起こりやすい傾向があります。多くの場合、飲み続けるうちに体が慣れていくとされていますが、症状が続く場合や不安な場合は医師にご相談ください。
重大な副作用「血栓症」のリスク
ピルの副作用で最も注意しなければならないのが、血管の中で血が固まってしまう「血栓症」です。厚生労働省の注意喚起 でも、服用による血栓症リスクについて触れられています。ふくらはぎの激しい痛み、胸の鋭い痛み、激しい頭痛、息苦しさ、視界がぼやけるなどの症状(これらはACHES:アチエスと呼ばれます)が出た場合は、すぐに服用をやめて救急医療機関を受診してください。
超低用量ピルを服用できない人
米国疾病予防管理センター(CDC)のガイドラインに基づき、血栓症などのリスクを高める要因がある方は、原則としてピルの処方を受けることができません。具体的には以下のような方です。
- 35歳以上で、1日15本以上タバコを吸う方
- 過去に血栓症にかかったことがある方
- 重度の高血圧や糖尿病がある方
- 前兆(視界にチカチカした光が見えるなど)のある片頭痛持ちの方
喫煙は血栓症のリスクを跳ね上げるため、ピルを服用する際は禁煙が必須となります。
よくある質問(FAQ)
超低用量ピルに関して女性からよく寄せられる疑問にお答えします。
Q. 超低用量ピルで避妊はできる?
超低用量ピルは排卵を抑える仕組み自体は低用量ピルと同じですが、避妊効果についての十分な臨床試験が行われていないため、日本では避妊薬として承認されていません。高い確率での避妊を第一の目的とする場合は、低用量ピルの服用をおすすめします。
Q. 超低用量ピルを飲むと太るって本当?
ピルのお薬自体に「太る成分」は入っていません。ただし、ホルモンの働きによって体に水分をため込みやすくなり「むくみ」が出ることや、吐き気や生理痛などの体調不良が改善されて食欲が戻ることが、体重増加のようだと感じられる原因です。一時的なケースが多いとされていますが、気になる場合は処方医にご相談ください。
Q. 飲み忘れた場合はどうすればいい?
超低用量ピルはホルモン量が非常に少ないため、1日でも飲み忘れると不正出血が起きたり、排卵が起こってしまったりすることがあります。1日分飲み忘れた場合は、気づいた時点ですぐに飲み忘れた1錠を服用し、その日の分もいつもの時間に服用してください。2日以上忘れてしまった場合の対応は、かかりつけの医師に相談して指示を仰ぎましょう。
「低用量ピル」という選択肢
超低用量ピルは生理痛や子宮内膜症の治療に非常に有効ですが、「不正出血が起こりやすい」「高い避妊効果を目的としては使えない」というデメリットもあります。
「生理痛を和らげるだけでなく、確実な避妊効果も欲しい」という方や、「不正出血のストレスを減らしたい」という方には、低用量ピルという選択肢もおすすめです。
低用量ピルは超低用量ピルに比べてエストロゲンの量が少しだけ多いため、子宮内膜が安定しやすく、不正出血が起こりにくいというメリットがあります。また、生理周期を安定させる効果も期待できます。
オンライン診療の【マイピル】では、女性のさまざまなライフスタイルに合わせた低用量ピルをご用意しています。スマートフォンを利用して、医師によるオンライン診察からお薬の処方、ご自宅への配送までサポートいたします(※医師の判断により対面受診をお願いする場合があります)。
ピルに関する不安や疑問もオンライン通話で医師に直接ご相談いただけるため、忙しい方や病院に通うのが恥ずかしいという方でも安心です。より自分に合ったピルを見つけ、ライフスタイルに合わせた服用について相談したい方は、マイピルでの受診も一つの選択肢としてご検討ください。
まとめ
超低用量ピルは避妊を目的とした使用はできませんが、つらい生理痛やPMS、生理不順の改善が期待できます。一方で、飲み忘れによる不正出血のリスクなどもあるため、ご自身のライフスタイルや目的に合わせて、超低用量ピルか低用量ピルかを選択することが大切です。ピルの種類や服用に悩んだら、まずは産婦人科やオンライン診療を行っているクリニックで気軽に相談してみてください。
参考文献
1. 低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン(案)







