生理が長引く!過長月経について知ろう

監修者:産婦人科医 原野尚美 


最終更新日

生理が長引く!過長月経について知ろう

一般的に、5日程度で落ち着くとされる生理期間。それ以上に出血が続いていると、「何だかおかしい」と不安に思うこともあるでしょう。不自然に長引く生理のことを、医学的には『過長月経』と呼びます。

今回の記事では、過長月経と考えられる原因について解説します。

目次

  • 1.過長月経とは
  • 2.過長月経の原因
  • 3.生理が長引いていたら、なるべく早くに医療機関に相談しましょう

過長月経とは

まず、過長月経とは、正常な生理期間よりも出血が長引く状態のことです。

一般的に、生理で出血がある期間は5日程度とされています。短ければ3日、長ければ7日というデータもあります。厳密に5日間でなくても、一週間で出血が終わっているのなら、特に問題はありません。

しかし、出血が長引いて8日以上続く場合には、過長月経の可能性が考えられます。

過長月経の原因

過長月経の原因は、大きく分けると

  • 一時的なストレス
  • 病気

の2つです。

一時的なストレス

ストレスは、過長月経でもっとも良く考えられる原因だとされています。

女性ホルモンは、生活環境の変化や精神的・体力的ストレスによる影響を受けやすいものです。ストレスによる月経不順や生理痛の増加が起こるように、過長月経もストレスが引き金となって起こることがあります。

そのような意味では、過多月経が起こった月には、「何か生活の変化があったか?」「無理をしたり、心身共に辛いことがあったりしていたか?」と振り返ってみましょう。まずは最近の体調を振り返ってみることで、解決策が生まれることもあります。

病気

病気が原因で過長月経になっている場合には、無排卵性周期症、子宮内膜ポリープ、子宮粘膜下筋腫などの可能性が考えられます。

無排卵性周期症とは、排卵していないのに出血が起こる状態のことです。
脳によるホルモン分泌の乱れ、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、閉経が近いことで起こるとされています。

子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫は、子宮の変形によって出血に問題が出ることを指します。出血がスムーズに行われなくなったために、通常より長引いてしまいます。

そのほかにも、子宮体がんや子宮頸がんなどの病気、妊娠や流産が原因で生理が長引くこともあります。

生理が長引いていたら、なるべく早くに医療機関に相談しましょう

一時的なストレスで過長月経が起こっているのならまだしも、病気や妊娠、流産などが原因である場合には、医療機関での治療が必要です。病気やトラブルを未然に防ぐためにも、できるだけ早くに医師に相談しましょう。

また、病気が原因でないとしても、あまりにも出血が続いた結果貧血になるリスクも高くなります。不安に思ったらすぐに婦人科を受診し、必要な対応を始めましょう。

過長月経がストレスによるものの場合、ストレスの軽減で改善することが多いですが、なかなか改善せず、婦人科でもポリープや筋腫などの疾患が否定された場合、低用量ピルを飲むことで生理周期を整え、出血期間を短くすることができます。

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監修者
産婦人科専門医原野 尚美

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