ホルモンバランスとは?女性を支えるホルモンについて知ろう

監修者:産婦人科医 原野尚美 


最終更新日

ホルモンバランスとは?女性を支えるホルモンについて知ろう

「ホルモンバランスを整えよう」「ホルモンバランスが悪いと、生理不順や無月経などの問題が起こる」など、ホルモンバランスについてよく耳にする方は多いです。しかし、「ホルモンバランスは何によって支えられているか?」「女性を悩ませる黄体ホルモンとは、どんな役割があるのか?」など、深いところまではあまりなじみがないのかもしれません。

そこで今回の記事では、俗にホルモンバランスと呼ばれる女性ホルモンと、それぞれの働きについて解説します。

目次

  • 1.ホルモンバランスとは?
  • 2.2つのホルモンと上手に付き合いましょう

ホルモンバランスとは?

ホルモンバランスとは、一般的に『エストロゲン(卵胞ホルモン)』『プロゲステロン(黄体ホルモン)』の2種類から成り立ちます。

エストロゲンとは、生理後から排卵前までに分泌される女性ホルモンのことです。対してプロゲステロンとは、排卵後から生理前に分泌されます。生理周期が1か月だとすると、エストロゲンが優位な時期が2週間ほど、プロゲステロンが優位な時期が2週間ほどで、1か月分の女性ホルモンの動きが支えられています。

ホルモンバランス変化の説明図
   OC・LEPによる内因性ホルモンの変動

エストロゲンの働き

エストロゲンとプロゲステロンは、それぞれ違った役割を持ちます。

エストロゲンの役割は、妊娠を成立させることです。受精卵が着床しやすいように、子宮内膜を整える働きをします。

それに加え、

  • 自律神経の安定を支える『セロトニン』の分泌を促す
  • 肌や髪などに潤いをもたらす
  • 身体の代謝を上げ、ダイエットしやすい状態にする
  • 女性らしい体型を整える
  • 頭の動きを活性化する

など、健康や美容、日常生活を良い状態に維持するホルモンとして知られています。そのような意味から、「生理後から排卵前までは体調が良い」と捉えられるケースも多いです。

プロゲステロンの働き

エストロゲンに対し、プロゲステロンは女性から良い印象を抱かれていないケースが少なくありません。

プロゲステロンには、エストロゲンの働きによって作られた「妊娠しやすい状態」をさらに整える役割があります。受精卵の着床や妊娠状態の維持を支えるという重要な役割があるものの、そのせいで

  • 身体がむくみやすくなる
  • 体重が増える
  • 食欲が増進する
  • 体温が上昇し、のぼせやすくなる
  • 腹痛や頭痛、腰痛を引き起こす
  • 精神的な不安定さを引き起こす

など、心身ともに不調が増えやすくなります。

ただし、プロゲステロンは妊娠になくてはならないホルモンであることから、決して悪いものではありません。エストロゲンの働きが優位な時期は確かに過ごしやすいですが、女性の健康はプロゲステロンの働きにも支えられていることを覚えておきましょう。

2つのホルモンと上手に付き合いましょう

「エストロゲンはありがたいけれど、プロゲステロンが優位な時期は大変」というイメージが、どうしてもまだ強いものです。それは一理ありますが、エストロゲンばかりを贔屓目に見てプロゲステロンにネガティブなイメージを抱きすぎると、かえって黄体期が過ごしにくくなってしまいます。

どちらのホルモンも大切に考え、体調に合わせてケアをしていくことが、ホルモンバランスを整える一歩につながります。

ストレスが原因でホルモンバランスが乱れる事が多いので、以下注意しましょう。

  • 十分な睡眠をとる
  • 規則正しい生活
  • ストレスの軽減
  • 無理なダイエットをしない

なお、生理痛やPMSの軽減、避妊に用いられる低用量ピルには、エストロゲンとプロゲステロンの両方が配合されています。女性に必要なホルモンを補うことで、婦人科系の不調の軽減や避妊につなげられます。

低用量ピルにはエストロゲンとプロゲステロンの両方が低用量含まれることで、脳はホルモンがきちんと出ていると認識し、新たにホルモンを出す指令は不要と判断をします。
ホルモン放出の指令を卵巣に出さないため、卵巣から排卵しないというメカニズムです。
卵巣から排卵をさせないことで、低用量ピルには避妊効果があるということになります。

また低用量ピルを飲むことでエストロゲン、プロゲステロンの増減が抑えられ、常に一定のホルモンが低用量身体にある状態となるため、ホルモンの増減による体の不調が軽減されます。

「生理痛やPMSがいつも辛い」「普段から避妊をしたい」という方は、低用量ピルで女性ホルモンを整えるといいでしょう。

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このようにお悩みの方は是非マイピルのオンライン診療ピル処方サービスを受けてみてはいかがでしょうか。

監修者
産婦人科専門医原野 尚美

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