アフターピル(緊急避妊薬)と低用量ピルの併用ガイド

監修者:産婦人科医 原野 尚美

最終更新日

アフターピルと低用量ピルの併用ガイド

毎日気をつけて低用量ピルを服用していても、「うっかり飲み忘れてしまった」「体調不良で吐いてしまった」など、ヒヤッとする瞬間は誰にでもあるものです。

「今からアフターピルを飲んでも大丈夫?」

「いつものピルは続けていいの? それとも中止すべき?」

そんな不安や疑問を抱えている方へ。まずは深呼吸して、落ち着いてくださいね。決してあなただけの責任ではありませんし、焦らなくて大丈夫です。正しい知識を持って素早く行動すれば、望まない妊娠や人工妊娠中絶の手術といったリスクはできるだけ抑えることができます。

この記事では、オンライン診療でのアフターピル(緊急避妊薬)の処方や、かかる費用・値段の不安、低用量ピルとの正しい併用ルール、万が一の際の具体的な行動、お薬の再開タイミングについて、女性の体の専門家である産婦人科医が分かりやすく解説します。読者の皆様の不安な気持ちに寄り添いながらサポートしますので、一緒に確認していきましょう。

ピル服用中のうっかりと妊娠リスク

こんな時は迷わず相談

普段から低用量ピルを毎日スケジュール通りに正しく服用していれば、排卵が抑制され、99%以上の非常に高い確率で避妊が可能です。しかし、体調を崩してしまったり、忙しい日々の中でどうしても飲み忘れてしまったりすることは、誰にでもある「よくあること」です。

避妊効果が一時的に低下してしまう主な原因には、以下のようなケースが挙げられます。

  • 実薬の飲み忘れ:特にシートの1週目(1〜7日目)や、新しいシートへの移行期に飲み忘れが重なると、眠っていた卵巣が急に活動を再開し、排卵が起こってしまう流れになりやすいです。
  • 嘔吐や激しい下痢:ピルを内服してから約3時間以内に吐いてしまったり、水のような下痢が何日も続いたりすると、お薬の有効成分が胃腸から十分に吸収されず、体外へ流れてしまうことがあります。これに伴い、一時的に頭痛や腹痛などの体調不良が重なることも少なくありません。
  • 飲み合わせの悪いお薬・サプリメントの摂取:ハーブの一種であるセイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)や、特定の抗生物質・抗てんかん薬などは、肝臓でのピルの代謝を早めてしまい、血中のお薬の濃度を下げて避妊効果を抑制してしまう性質があります。

「もしかしたら避妊に失敗しているかも」と気づいた性行為(性交渉)のあと、特にコンドームの破れや外れなどのトラブルが重なった場合は、時間の経過とともにリスクが変化するため、できるだけ早めの対策が必要です。また、コンドームを使用しない性行為は、妊娠だけでなく性感染症(クラミジアやHIVなど)のリスクも伴うため、お近くの婦人科や医療機関での検査・相談も大切になります。

目次

アフターピルと低用量ピルの併用

アフターピルと低用量ピルの併用

結論から申し上げますと、普段から低用量ピルを服用している方が、緊急時の対策としてアフターピルを併用することは医学的に可能です。

低用量ピルを飲み忘れた状態で避妊のない性交渉を行ってしまった場合、それは「ピルを内服していない状態」での性交渉と近いリスクを持つことになります。そのため、避妊のバックアップ(保険)として専用のアフターピルを追加内服することは、ご自身の心と子宮、カラダの健康を守るための、きわめて賢く適切な選択です。

アフターピルは、主に「排卵を遅らせる、または阻止する」ことで精子と卵子の受精そのものを防ぐお薬です。決して「将来妊娠しにくくなる」といった不妊の原因になるような病気をもたらすお薬ではありません。子宮内膜症や子宮筋腫といった他の婦人科疾患への悪影響もありませんので、非常に不安なときには過度に怖がらず、信頼できる医療機関やオンライン診療を利用して、速やかに処方を受けることをおすすめします。

スマホで完結、即発送
目的に応じたピル処方

アフターピル処方が必要な4ケース

ご自身の現在の状況が、本当にアフターピルを必要とするタイミングなのかどうか、以下のチェックリストで確認してみましょう。直近で避妊のない性交渉があり、これらに当てはまる場合は、ひとりで悩まずに産婦人科医へ相談してください。

  • 第1週(シートの1〜7日目)の実薬を2錠以上飲み忘れた
    特にシートの前半である最初の7日間に連続して24時間以上の飲み忘れがあり、その前後7日以内に性行為があった場合は、排卵のリスクが急激に高まっています。
  • 新しいシートの開始が2日以上遅れてしまった
    低用量ピルには通常7日間の休薬期間(または偽薬期間)がありますが、これが8日、9日と長引いてしまうと、卵胞が急速に育ってしまい、避妊のベースが崩れてしまいます。
  • 服用から3時間以内に嘔吐した、または激しい下痢が数日続いている
    カラダの中にお薬が残っていない可能性が高いため、実質的にピルを休薬しているのと同じ状態になってしまっています。
  • ピルの効果を弱めるサプリメントや処方薬を一緒に内服してしまった
    知らずにセントジョーンズワートなどの結核・てんかん治療薬を併用し、その期間中に避妊のない性交渉を行った場合、避妊に失敗している確率を否定できません。

手持ちピルの大量内服がNGな理由

インターネットの古い記事やSNSの書き込みなどで、「手元にある低用量ピルを一度に何錠もたくさん飲めば、アフターピルの代わりになる」という情報(従来の中用量ピルを用いたユズペ法・ヤッペ法に類する自己判断)を見かけることがあるかもしれません。

しかし、ご自身の判断でこれを行うことは、絶対に避けてください。

現在主流となっている「専用のアフターピル(レボノルゲストレル等)」に比べて、低用量ピルを大量に模倣内服する方法は、避妊の成功率が大幅に低いことがわかっています。さらに、ホルモンの量が急激に変動するため、カラダへの負担が非常に大きく、激しい吐き気や嘔吐、強い頭痛、腹痛といったつらい副作用を非常に高い確率で引き起こしてしまいます。

万が一、内服直後に吐いてしまった場合、お薬の効果が完全になくなってしまうわけですが、手持ちのピルを消費しているため、その後の正しい対策がさらに難しくなるという悪循環に陥ります。大切なカラダを守るためにも、薬局や個人輸入などの不確かな購入ルートでもらう・頼ることはせず、必ず医師の診察のもと、正規に処方された「専用の緊急避妊薬」を正しく内服するようにしましょう。

種類別の低用量ピル再開タイミング

ここが今回のもっとも大切なポイントです。アフターピルを内服したあと、今まで飲んでいた低用量ピルをいつから再開すればよいのかは、処方されたアフターピルの「種類(成分)」によって対応が180度異なります。

日本国内で一般的に取り扱われているお薬には、大きく分けて「72時間タイプ」と「120時間タイプ」の2種類があります。それぞれの特徴と、再開までの流れを以下の表にまとめました。

アフターピルの種類と低用量ピル再開ルール

アフターピルの種類主なお薬の名前(成分名)性交渉後の有効時間低用量ピルの再開タイミングと注意点
72時間タイプノルレボ、レボノルゲストレルなど72時間(3日)以内【直ちにもしくは翌日から再開OK】

アフターピル内服後、いつも通りのスケジュールですぐに低用量ピルの内服を続けて問題ありません。
120時間タイプエラワン、ウリプリスタールなど120時間(5日)以内【必ず5日間は空けて、6日目から再開】

このお薬は, 体内で低用量ピルと「場所取り合戦(受容体の奪い合い)」をしてしまい、お互いの避妊効果を打ち消し合う性質があります。せっかくのアフターピルの効果を下げないため、内服後5日間は低用量ピルをお休みしてください。

【非常に重要な注意点】

どちらのタイプであっても、アフターピルを飲んだ後に低用量ピルを再開・継続してから、連続して7日間以上ピルを飲むまでは、十分な避妊効果が戻っていません。その間に性行為を行う場合は、避妊効果を確実なものにするために、必ずコンドームを併用するか、性交渉自体を控えるように徹底してください。

オンライン処方の流れと費用や値段

「アフターピルが必要かもしれないけれど、産婦人科の病院に行く時間がない」

「平日の昼間は仕事や学校で行けないし、近所の婦人科に徒歩や電車で入るのを見られるのは恥ずかしい」

「診察の費用や、お薬の値段がどのくらいかかるのか不安」

アフターピルは、性交渉から時間が経てば経つほど避妊の成功率が下がってしまうため、1分1秒でも早い内服が求められます。そんなとき、自宅や外出先からスマホひとつで完結する「オンライン診療」での処方がとても便利です。病院で長々と待たされて処方箋をもらい、さらに調剤薬局へ行くという手間も一切不要になります。

マイピルオンラインでは、医師の診察のもと、以下のような流れでスムーズにお薬をお手元にお届けします。(※医師の判断により、お薬が処方されない場合もあります)

  1. 24時間いつでもWEBやLINEから予約可能:アプリやWEBフォーム、チャットから、診療の空き状況を確認できるカレンダーを使って簡単に予約が完了します。
  2. 産婦人科の医師による直接のお電話:丁寧なカウンセリングのもと、あなたの今の状況に合わせた最適なお薬(ノルレボやエラワンなど)を専門医が処方します。どんな小さな心配事でもお気軽にご質問いただけます。
  3. プライバシーに配慮した梱包で即発送:中身がお薬だと分からないような品名・梱包でお送りします。最短で翌日にはご自宅や指定の場所、お近くのクロネコヤマトの営業所などでお受け取りが可能です。

費用や料金についても事前にWEB上の料金表で明確に提示されており、医療機関への移動の手間や待ち時間も不要なため、精神的な負担も少なく安心してご利用いただけます。

ピル併用に関するよくある質問

多くの女性から婦人科クリニックや産婦人科によく寄せられる質問をまとめました。

Q. アフターピルを飲んだ後、生理はいつ来ますか?

多くの場合、アフターピルを正しく内服できていれば、服用から約3週間以内に「消退出血(生理のような出血)」または通常の生理が来ます。早い方では数日で出血が見られることもあります。

もし、予定していた生理(月経周期)の日から1週間以上経っても出血が来ない場合や、出血の量が極端に少量で「これって生理かな?」と不安になる程度で終わってしまった場合は、念のため妊娠検査薬を使用するか、すみやかに産婦人科を受診して経過を確認してください。

Q. 併用することで将来妊娠しにくくなりませんか?

将来の不妊につながる心配はないと医学的に言われています。

これらのお薬に含まれる女性ホルモンは、一定期間が経てばすべて体外へ自然に排出されます。お薬の服用を完全に止めれば、数ヶ月以内に本来の自然な排卵周期と月経周期のリズムに戻りますのでご安心ください。「今」の望まない妊娠を適切に防ぐセルフケアは、将来のあなたのライフプランと、大切な心身の健康を守ることにつながります。

Q. オンライン診療での処方でも副作用被害救済制度は対象になりますか?

はい、対象になります。オンライン診療であっても、日本の正規の医療機関において医師が対面診療と同様に適切に診断し、国内で承認されている医薬品(ノルレボ等)を正しく処方・内服した上で、万が一重篤な副作用などの健康被害が生じた場合には、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が定める「医薬品副作用被害救済制度」の対象となります。

ただし、海外からの個人輸入サイト等で購入した未承認の偽造医薬品などを自己判断で使用した場合は、この救済制度の対象外(すべて自己責任)となってしまいます。安全性を確保するためにも、必ず信頼できる国内のオンライン診療サービスを通じて、医師の処方を受けてください。

Q. アフターピルを飲むのに、パートナーの同意書は必要ですか?

いいえ、必要ありません。アフターピル(緊急避妊薬)の処方および内服にあたっては、お相手の同意書や同伴は一切不要です。女性ご自身の「妊娠を防ぎたい」という意思と、医師による医学的な適格性の確認(禁忌にあたらないか等の質問への回答)だけで、ご自身の判断において処方を受けることができます。プライバシーは厳重に守られますので、安心してご相談ください。

Q. 他の避妊法(ミレーナなど)や、子宮の持病がある場合も利用できますか?

現在、子宮内避妊システム(ミレーナなど)を使用しているものの位置のズレが疑われる場合や、子宮内膜症・子宮筋腫などの持病で低用量ピルを内服している場合でも、飲み忘れ等のハプニング時にはアフターピルの処方が必要になるケースがあります。また、子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)の接種時期と重なっていても、お薬の相互作用に問題はありません。ただし、血栓症のリスクなど、ご自身の体質や現在内服中のすべてのお薬・持病については、必ず事前の医師によるオンライン診察の際にお伝えいただき、安全に内服できるかどうかの判断を仰いでください。また、将来の安心のためにブライダルチェックなどの各種検査を定期的に受けることもおすすめします。

まとめ

低用量ピルの飲み忘れや、突然のハプニングに気づいたとき、パニックになってしまったり、自分を責めてしまったりするのは当然のことです。誰だってヒヤッとする瞬間はありますし、決して恥かしいことではありません。

しかし、落ち込んでいる時間があるなら、1時間でも早く次の対策へ動き出すことが、これからのあなたを救う最大の鍵になります。正しい知識を身につけ、素早い行動(専用のアフターピルの服用)を選択できれば、妊娠の可能性を低く抑え、これからの安心を取り戻すことができます。

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そんなときこそ、スマホで完結するオンライン診療を頼ってください。マイピルでは、経験豊富な産婦人科の医師があなたの味方となり、丁寧な対応で処方を行います。ひとりで不安を抱え込まず、まずは医師に相談して、安心できる一歩を一緒に踏み出しましょう。

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参考文献

  1. 緊急避妊法の適正使⽤に関する指針 (令和 7 年改訂版) - 日本産科婦人科学会
  2. 低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(案) - 日本産科婦人科学会
  3. 避妊法 - 公益社団法人 日本産科婦人科学会
  4. 緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業 - 厚生労働省
  5. Family Planning: A Global Handbook for Providers - World Health Organization (WHO)
  6. 医薬品副作用被害救済制度 - 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)

    産婦人科専門医 原野尚美

    監修者
    産婦人科専門医原野 尚美

    いかがでしたでしょうか? マイピルでは産婦人科の医師が、 ピルに関するどんな小さな疑問や不安でも、 直接お電話でお答えいたします。

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