私の生理痛は大丈夫?生理痛の重さレベルをチェックしよう
「アフターピルがあれば避妊しないで性行為を行っても良いの?」
「アフターピルと低用量ピルは何が違うの?」
アフターピルは緊急避妊薬、低用量ピルは月経困難症の治療や避妊などに使う薬です。アフターピルさえきちんと用意できていたら、普段から使う低用量ピルは必要ないのではと考えている方もいるかもしれません。
低用量ピルは毎日服用する必要があるので、使わなくて良いなら楽だと感じる方もいるでしょう。
今回は、アフターピルと低用量ピルの違い、費用や副作用の比較、そして緊急避妊後に低用量ピルを始める正しいタイミングについて、最新のガイドラインに基づき解説します。
アフターピル(緊急避妊薬)とは

アフターピルの別名は緊急避妊薬です。「緊急」の名前のとおり、避妊に失敗したときや、コンドームが破れるなどのトラブルがあった際、緊急措置として服用します。
性行為後、72時間(または120時間)以内に服用することで、排卵を遅らせたり、着床を防いだりして妊娠を阻止します。
主なアフターピルの種類
現在、主に処方されているアフターピルには「レボノルゲストレル」と「エラ(ウリプリスタル酢酸エステル)」の2種類があります。
【レボノルゲストレル】
- 特徴:日本で承認されている一般的なアフターピル。
- 服用期限:性行為から72時間以内に服用します。早ければ早いほど効果が高くなります。
【エラ(エラワン)】
- 特徴:海外で主流の新しいタイプのアフターピル。
- 服用期限:性行為から120時間(5日間)以内であれば、高い避妊効果を維持できるとされています。
レボノルゲストレルの場合、72時間以内に服用したときの妊娠阻止率は84%ですが、時間が経過するにつれて効果は減弱します。1分1秒でも早く服用することが、不安を解消する鍵となります。
アフターピルの使用が想定されるシーン

アフターピルは、以下のような「もしも」の事態に備えるためのお薬です。
- コンドームが破れた、外れた
- 低用量ピルを飲み忘れて性行為をした
- 避妊なしの性行為をしてしまった(膣外射精含む)
- 性被害に遭った
避妊なしの性行為をしたときのリスク
「排卵日じゃないから大丈夫」という自己判断は非常に危険です。精子は体内で数日間生存するため、排卵日がずれた場合に妊娠する可能性があります。
避妊をせずに性行為を行った場合、1年間で妊娠する確率は約85%と言われています。コンドームをしていても、正しく使用できていなければ失敗率は約18%にも上ります。
性被害に遭った場合
予期せぬ性暴力被害に遭われた場合、心身の傷に加え、望まない妊娠への恐怖は計り知れません。内閣府のデータによると、性被害(無防備な性行為)による妊娠率は約8%と推計されています。
被害に遭われた場合は、すぐに医療機関や警察、ワンストップ支援センターへ相談してください。緊急避妊にかかる費用が公費で負担される制度もあります。
低用量ピルなら普段からの避妊対策ができる
「毎回の性行為で妊娠の不安を感じたくない」「自分のタイミングで妊娠をコントロールしたい」
そう考える方には、低用量ピルの服用がおすすめです。アフターピルが「事後の対策」であるのに対し、低用量ピルは「事前の予防」です。
低用量ピルとは

低用量ピルは、2種類の女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)をあわせて配合したお薬です。毎日1回、決まった時間に服用することで、体内のホルモンバランスをコントロールし、排卵を抑制します。
低用量ピルには以下の3つの作用があり、これらが組み合わさることで高い避妊効果を発揮します。
- 排卵を抑制する:卵子が排出されなければ受精しません。
- 子宮内膜を薄く保つ:万が一受精しても、着床しにくい環境を作ります。
- 子宮口の粘液を変化させる:精子が子宮内に侵入するのをブロックします。
低用量ピルを服用したときの妊娠率
低用量ピルの最大のメリットは、その確実性です。
- 飲み忘れなく正しく服用した場合:1年間の妊娠率 0.3%
- 一般的な服用(飲み忘れ含む):1年間の妊娠率 9%
正しく服用すれば、99.7%という非常に高い確率で避妊が可能です。これはコンドーム(一般的な使用で失敗率約13〜18%)よりもはるかに確実です。
アフターピルと低用量ピルの違い【費用・副作用】
ここでは、費用や副作用、体への負担など、気になるポイントを比較してみましょう。
| アフターピル | 低用量ピル | |
|---|---|---|
| 目的 | 避妊失敗時の緊急措置 | 日常的な計画的避妊 |
| 服用のタイミング | 性行為後 72時間 (または120時間)以内 | 毎日決まった時間 |
| 費用の相場 | 1回 8,000円〜15,000円 (オンライン等の場合) | 1ヶ月 2,500円〜3,000円 (1日あたり約100円) |
| ホルモン量 | 中〜高用量(急激に変化させる) | 低用量(体を安定させる) |
| 作用(メリット) | 特になし (生理周期が乱れることが多い) | 生理痛の緩和、PMS改善、肌荒れ改善、生理不順の改善、卵巣がんリスク低減 |
| 副作用(デメリット) | 吐き気、嘔吐、頭痛、消退出血など。一時的だが強く出やすい。 | 飲み始めに吐き気や不正出血がある場合があるが、継続すると落ち着くことが多い。 |
目的
- アフターピル:避妊失敗時の緊急措置
- 低用量ピル:日常的な計画的避妊
服用のタイミング
- アフターピル:性行為後 72時間(または120時間)以内
- 低用量ピル:毎日決まった時間
費用の相場
- アフターピル:1回 8,000円〜15,000円(オンライン等の場合)
- 低用量ピル:1ヶ月 2,500円〜3,000円(1日あたり約100円)
ホルモン量
- アフターピル:中〜高用量(急激に変化させる)
- 低用量ピル:低用量(体を安定させる)
作用(メリット)
- アフターピル:特になし(生理周期が乱れることが多い)
- 低用量ピル:生理痛の緩和、PMS改善、肌荒れ改善、生理不順の改善、卵巣がんリスク低減など
副効用(デメリット)
- アフターピル:吐き気、嘔吐、頭痛、消退出血など。一時的だが強く出やすい。
- 低用量ピル:飲み始めに吐き気や不正出血がある場合があるが、継続すると落ち着くことが多い。
費用の違い:長い目で見ると低用量ピルがお得
アフターピルは1錠で1万円前後と高額です。何度も使用すると経済的な負担も大きくなります。一方、低用量ピルは1日あたり約100円のコストで済みます。
「安心を買う」という意味でも、日常的に低用量ピルを服用するほうが、精神的にも経済的にもメリットが大きいと言えます。
副作用の違い:体への負担
アフターピルは、強制的にホルモン環境を変えて排卵を止めるため、服用後に強い吐き気やだるさを感じることがあります。また、服用後は生理周期が乱れることが多く、「次の生理がいつ来るか分からない」という不安が続くこともあります。
低用量ピルはホルモン量が一定で少ないため、体への負担が穏やかです。むしろ、ホルモンバランスが整うことで、生理前のイライラ(PMS)や重い生理痛が改善され、生活の質(QOL)が向上する女性が多いのが特徴です。
低用量ピルをアフターピルの代用にできる?
「手元にある低用量ピルをたくさん飲めば、アフターピル代わりになるのでは?」
ネット上にはそのような情報(ヤッペ法など)もありますが、自己判断での代用は推奨されません。
- 避妊効果が劣る:専用のアフターピル(レボノルゲストレルなど)に比べ、妊娠阻止率が低くなります。
- 副作用が強い:低用量ピルを一度に複数錠飲むと、激しい吐き気や嘔吐に襲われる可能性が高く、吐いてしまうと効果が得られません。
緊急時は、必ず医師の診察を受け、適切なアフターピルを処方してもらいましょう。
アフターピル服用後、いつから低用量ピルを始められる?

「今回アフターピルを飲んだけど、これからは低用量ピルでしっかり避妊したい」
そう決意された方は、アフターピルを服用した「翌日」から低用量ピルの服用を開始できます。
以前は「次の生理が来るまで待つ」と言われていましたが、最新のガイドライン(令和7年改訂版など)では、飲み忘れ防止や早期の避妊効果確立のため、翌日から服用を開始する「クイックスタート」が推奨されるケースが増えています。
翌日から服用する場合の注意点
- 最初の7日間は避妊が必要:低用量ピルの効果が安定するまでには約1週間かかります。その間はコンドームを併用するか、性行為を控えてください。
- 妊娠検査薬の確認:低用量ピルを飲み始めたとしても、今回のアフターピルで100%避妊できたとは限りません。アフターピル服用から3週間後に、念のため妊娠検査薬で確認することをおすすめします。
医師と相談しながら、スムーズに低用量ピルへ移行しましょう。
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はじめての方でも安心して使えるよう、服用方法や副作用のサポートも充実しています。
よくある質問
Q. アフターピルと低用量ピルは併用できますか?
併用は可能です。ただし、普段から低用量ピルを正しく(飲み忘れなく)服用できていれば、高い避妊効果があるため、アフターピルを追加で飲む必要はありません。
「2日以上飲み忘れた」「下痢や嘔吐があった」などで避妊効果が低下している可能性がある場合に限り、アフターピルの併用を検討してください。その際は医師に相談しましょう。
Q. アフターピルを飲んだのに生理が来ません。
アフターピル服用後は、予定生理日より早まったり遅れたりすることがあります。服用から3週間経っても出血(生理)がない場合は、妊娠の可能性がありますので、市販の妊娠検査薬を使用するか医療機関を受診してください。
Q. 低用量ピルを飲んでいれば性感染症も防げますか?
いいえ、ピルでは性感染症(STD)は防げません。クラミジアや梅毒、HIVなどの感染を防ぐには、コンドームの着用が必要です。パートナーとお互いの体を守るためにも、ピルとコンドームの併用(ダブルプロテクション)が最も安全です。
まとめ
アフターピルは「もしもの時のお守り」ですが、体への負担や確実性を考えると、メインの避妊方法には向きません。
「妊娠したらどうしよう」と毎月不安になるよりも、低用量ピルで「自分でコントロールできる安心」を手に入れませんか?生理痛の改善や肌荒れのケアなど、避妊以外の嬉しいメリットもたくさんあります。
自分の体と未来を守るために、低用量ピルの服用をぜひ前向きに検討してみてください。
参考文献
- 緊急避妊法の適正使用に関する指針(令和7年改訂版)
https://www.jsog.or.jp/news/pdf/kinkyuhinin_shishin202504.pdf - 女性に対する暴力の現状(内閣府男女共同参画局)
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/pdf/kadai.pdf - 緊急避妊薬のスイッチOTC化について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001552335.pdf - 低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン(日本産科婦人科学会)
https://www.jsog.or.jp/news/pdf/CQ30-31.pdf - 予期せぬ妊娠に対する相談体制の現状と課題に関する調査研究(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000592905.pdf







