低用量ピルの通院頻度の目安とは?

監修者:産婦人科医 原野 尚美

最終更新日

低用量ピルの通院頻度の目安とは?

「低用量ピルを始めたいけれど、毎月婦人科に通うのは面倒だな…」
「ピルをもらうために、毎回大がかりな検査をされるの?」

そんな不安や疑問を抱えていませんか?

実は、ピル服用中の通院頻度は、体調が安定すれば3〜6ヶ月に1回程度でOK。毎回の受診内容も、主に血圧測定と問診が中心です。

この記事では、時期に応じた通院スケジュールや検診の内容、さらに忙しい方でも無理なく続けられる「オンライン診療」の賢い活用法まで分かりやすく解説します。

低用量ピルの服用中における通院頻度

ピルの定期健診、実はシンプル!

低用量ピルの服用中における通院頻度は、一般的に3〜6ヶ月に1回が目安となります。クリニックや医師の方針、個人の体調によって異なりますが、飲み始めは1〜3シート分が処方され、体調が安定するにつれて処方期間を延ばしてもらえる(通院頻度を減らせる)ケースが多いです。

時期に応じた通院頻度と受診内容は以下の通りです(日本産科婦人科学会ガイドライン案参照)。

時期通院頻度の目安受診の主な内容
飲み始め(初診)最初の受診問診、血圧測定、禁忌確認、処方(1〜3シート分)
飲み始め〜3ヶ月1〜3ヶ月後に1回体調確認、副作用の有無、血圧測定、追加処方
安定期(3ヶ月以降)3〜6ヶ月に1回定期問診、血圧測定、必要に応じた検査
長期服用(1年以上)6ヶ月〜1年に1回血液検査、子宮頸がん検診などの定期健康チェック

「3ヶ月ピル」という処方スタイル

 一部のクリニックやオンライン診療では、3ヶ月に1回の定期受診に合わせて3ヶ月分をまとめて処方するスタイルが採用されています。これにより、毎月通院する手間を省くことが可能です。

目次

定期検診の内容と必要な検査

「ピルを飲むために毎回大がかりな検査が必要なのでは?」と不安になる必要はありません。多くの場合は血圧測定と問診が中心となります。

毎回の受診で確認される項目

  • 血圧・体重測定:ピルには血圧上昇のリスクがあるため、定期的なモニタリングが推奨されています。
  • 服用状況の確認:飲み忘れの有無や、体調変化・副作用が出ていないかを問診で確認します。
  • 服用中の薬の確認:他のお薬との飲み合わせ(相互作用)に問題がないかをチェックします。

長期服用中に推奨される検査

  • 子宮頸がん検診(年1回推奨):ピルの服用に関わらず20代以上の女性に推奨されている検査です。ピルの処方タイミングに合わせて受けると効率的です。
  • 血液検査(1〜2年に1回):血液凝固能、肝機能、脂質などを確認します。特に喫煙者や家族歴があるなどの高リスク者に定期的な実施が推奨されます。
  • 乳房・骨盤内検査:気になる症状がある場合に、必要に応じて超音波検査などを実施します。
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通院頻度を減らす方法とオンライン診療の活用

忙しいあなたへ 通院の手間を減らす方法とオンライン診療

「忙しくて定期的な通院が難しい」という方は、以下の方法で通院負担を合理的に減らすことができます。

1. 複数シートのまとめ処方を相談する

体調が安定していれば、医師の判断のもとで次回までに3ヶ月分や6ヶ月分をまとめて処方してもらうことが可能です。

2. オンライン診療(継続処方)に切り替える

すでに対面診療で処方されており、体調が安定している場合は、2回目以降をオンライン診療に切り替えることで通院の手間を省けます。

  • 定期プランのメリット:毎月自動でピルが届くため、買い忘れや飲み忘れを防止できます。また、再診のたびに予約・通院する手間がなくなり、費用が割安になるサービスも多いです。
  • オンライン診療でできないこと:子宮頸がん検診や血液検査などの対面検査はオンラインでは行えません。そのため、オンライン診療を利用している場合でも、年1回程度は対面の婦人科受診を組み合わせることが推奨されます。
  • 初診時のルール:自費の低用量ピル(OC)は初診からオンライン診療を利用できます(※医師の診察の結果、対面受診を推奨されたり、処方されなかったりする場合もあります)。 

なお、マイピルをはじめとする多くのオンラインピル処方サービスは、自由診療(自費)の低用量ピル(OC)を中心に扱っています。 

通院・処方にかかる費用の目安

費用はクリニックや地域、自費(OC)か保険適用(LEP)かによって異なります。

対面受診の場合

  • 再診料:500〜1,500円程度(保険適用の場合は3割負担)
  • 低用量ピル(OC)薬代:1シートあたり2,000〜3,000円程度(自費)
  • 超低用量ピル(LEP)薬代:保険適用の場合は3割自己負担
  • 子宮頸がん検診(年1回):自治体の補助がある場合は無料〜数百円、自費の場合は3,000〜5,000円程度
  • 血液検査(必要時):2,000〜5,000円程度(内容により異なる)

オンライン診療の場合(例:マイピルオンライン)

  • 診察料:1,650円(税込)
  • 低用量ピル(OC)薬代:1シートあたり3,300円(税込)
  • 送料:550円(税込)

よくある質問(FAQ)

Q. ピルを飲んでいれば毎月婦人科に通わなければいけませんか? 

A.毎月通う必要はありません。体調が安定していれば3〜6ヶ月に1回の受診が一般的です。オンライン診療を併用すればさらに頻度を減らせますが、健康管理のために年1回程度の対面での婦人科受診(子宮頸がん検診など)は推奨されています。

Q. 副作用が出たら通院頻度を増やすべきですか?

A.飲み始めの1〜2ヶ月に見られる吐き気や不正出血は自然と落ち着くことが多いです。しかし、症状が生活に支障をきたすほど強い場合や3ヶ月以上続く場合は、定期受診のタイミングを待たずに早めに相談してください。なお、ふくらはぎの強い痛み、突然の息切れ、激しい頭痛などは血栓症の疑いがあるため、ただちに受診が必要です。

Q. 定期検診を受けずにピルを飲み続けてもいいですか? 

A.安全にピルを服用し続けるために定期検診は必須です。血圧の変化や新たな禁忌事項の発生、他薬との相互作用をチェックし、リスクを早期発見するためにも、特に長期服用時は必ず定期検診を受けてください。

まとめ

低用量ピルの通院頻度は、安定期(3ヶ月以降)であれば3〜6ヶ月に1回が一般的です。毎回の受診内容は主に血圧測定や問診であり、毎回大がかりな検査をするわけではありません。長期服用中は、年1回の子宮頸がん検診や必要に応じた血液検査が推奨されます。オンライン診療の定期プランなどを活用すれば、通院の手間を減らして継続しやすくなります。オンライン診療を利用していても、年1回は対面での婦人科検診を受けることが大切です。

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参考文献

  1. 低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン(案)(日本産科婦人科学会)
  2. オンライン診療の適切な実施に関する指針(厚生労働省)
  3. 月経困難症治療剤 ヤーズ配合錠による血栓症について(厚生労働省)
  4. がん検診について(国立がん研究センター)
産婦人科専門医 原野尚美

監修者
産婦人科専門医原野 尚美

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