花粉症対策に!乳酸菌の正しい取り入れ方

監修者:産婦人科医 原野 尚美

最終更新日

花粉症対策に!乳酸菌の正しい取り入れ方

花粉症の季節が近づいてくると、くしゃみや鼻水、目のかゆみなど、止まらない不快な症状に気が重くなってしまう方はとても多いのではないでしょうか。

大好きなメイクが崩れてしまったり、お肌がカサカサと荒れてしまったり、夜に鼻が詰まってぐっすり眠れず、日中も頭がぼーっとしてイライラしてしまったりと、毎日の生活に大きな影響を与えてしまいますよね。

「毎年つらいけれど、できれば強い薬ばかりに頼りたくないな」

「現在ホルモンバランスを整えるためにピルを飲んでいるけれど、花粉症の薬やサプリメントを一緒に組み合わせても大丈夫なのかな?」

そんなふうに、誰にも相談できずに一人で不安や悩みを抱え込んでいませんか。

もし毎日の暮らしの中で、少しでもそのつらさを和らげたいとお考えなら、毎日の食事に乳酸菌を取り入れてみるのがおすすめのアプローチです。実は、私たちの腸内環境をきれいに整えることが、花粉によるつらいアレルギー症状を優しく和らげるカギになることが、近年の研究で詳しく分かってきました。

この記事では、乳酸菌がなぜ花粉症対策に良いと言われているのか、その驚きの仕組みを専門的な言葉を使わずに分かりやすく解説します。また、ピルを服用中の方でも安心して毎日を過ごせるような飲み合わせのコツや、スマホひとつでできる便利な医療ケアについて、読者の皆様の気持ちに寄り添いながら詳しく確認していきましょう。

花粉症のつらい症状が起こる仕組み

花粉症と乳酸菌の意外な関係

私たちの体には、外から入ってきた細菌やウイルスなどの異物を退治して、体を守ろうとする免疫という素晴らしいシステムが備わっています。しかし、本来であれば体に害のないはずの花粉に対して、この免疫システムが過剰に反応してしまうのが花粉症の正体です。

花粉が鼻や目の粘膜から体内に入ると、体はそれを外に追い出そうとして、IgE抗体(アイジーイーこうたい)というアレルギーの原因になる物質を作り出します。この抗体が体内で一定の量を超えて蓄積されると、粘膜にある細胞からヒスタミンなどの化学物質が一斉に放出されます。このヒスタミンが神経や血管を強く刺激することで、あのつらく激しいくしゃみ、サラサラとした水のような鼻水、涙目といった過剰なアレルギー反応が止まなくなってしまうのです。

目次

なぜ腸活が花粉症対策になるの?

なぜ腸活が花粉症にいいの?

では、なぜ鼻や目の症状である花粉症に対して、お腹のケアである腸活が効果的なのでしょうか。その理由は、人間の体の中にある免疫細胞のなんと約7割以上が、大腸や小腸といった腸に集中しているからです。腸は、口から入ってきた食べ物と一緒に異物が侵入しやすい場所であるため、体を守るための防衛部隊が最も多く配備されているセキュリティセンターのような役割を果たしています。

腸の内部には、数百兆個もの多様な細菌がまるでキレイな花畑のように群生しており、これを腸内フローラと呼びます。乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌を積極的に食事から摂り入れ、この腸内フローラのバランスを良好に保つことは、腸に集まる免疫細胞を元気にし、正しく働かせるための強力なサポートになります。

お腹の環境が整うと、免疫の暴走を抑える特別な細胞が活性化されるため、花粉が体に入ってきても過剰に大騒ぎしなくなり、結果として目や鼻の不快な症状が穏やかに落ち着きやすくなると考えられているのです。

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女性の心と体をいたわるセルフケアの重要性

女性の体と花粉症

花粉のつらい時期こそ、自分自身を責めず、日頃から体と心を優しく労わるセルフケアが何よりも大切です。特に女性は、毎月の生理周期によってホルモンバランスが激しく変動するため、花粉症のストレスが重なると、生理痛やPMS(月経前症候群)の症状がいつもより重くなってしまうことも少なくありません。心身ともにデリケートな時期だからこそ、お腹の中から健康の土台を作っていくアプローチが優しく寄り添ってくれます。

もし、毎月の生理トラブルやPMSがあまりにもつらく、お仕事や日常生活に支障が出ている場合は、決して一人で我慢する必要はありません。オンライン診療などを上手に活用して低用量ピルを処方してもらい、ホルモンバランスを一定にコントロールすることで、PMSの苦しさを大幅に軽減させることも非常に有効な選択肢です。ご自身のライフスタイルに合わせて、無理のない快適なケアを組み合わせていきましょう。

薬とは違う乳酸菌ならではのナチュラルな魅力

その点、乳酸菌は薬ではなく食品ですので、薬を飲んだときのような急激な眠気や口の渇きといった副作用の心配がほとんどありません。体に負担をかけないナチュラルなアプローチで、体質そのものを根本から健やかに整えていけるのが大きな魅力です。

もちろん、症状が激しいピーク時には無理をせずお薬の力に頼ることも大切ですが、日頃からベースとなる体づくりとして乳酸菌を続けておくことで、お薬に頼りきりになる一歩手前のセルフケアとして、つらい季節をより穏やかに、心地よく乗り切るための心強い味方になってくれます。

さらに、乳酸菌によってお腹の環境が整うと、女性にとって嬉しい美容効果もたくさん期待できます。お通じが良くなると、ぽっこりお腹がスッキリするだけでなく、お肌のターンオーバー(生まれ変わり)も正常に保たれやすくなります。

花粉の時期は肌のバリア機能が低下して肌荒れや乾燥に悩まされやすいですが、お腹の中から潤いをサポートすることで、透明感のある健やかな美肌づくりにも嬉しい変化が期待できるのです。健康と美容の両方を同時に叶えられるのは、本当に嬉しいポイントですよね。

また、乳酸菌の力は単なる気休めではありません。実際のヒトを対象とした研究でも、乳酸菌を毎日摂取していたグループは、花粉飛散のピーク時期であっても、目のかゆみや鼻詰まりの点数、さらにはアレルギーの指標となる血液中の物質が有意に低下(はっきりとした改善の差が認められること)したというデータが学会等で多数報告されています。科学的な根拠(エビデンス)に裏付けられた、信頼できる体質改善アプローチなのです。

知っておきたい乳酸菌の2つの種類

日常生活でできる乳酸菌の取り入れ方と選び方

私たちが普段目にする乳酸菌には、大きく分けて2つの種類があります。それぞれの特徴を知って、上手に毎日の食卓に取り入れてみましょう。

1. ヨーグルトなどの動物性乳酸菌

1つ目は、ヨーグルトやチーズなどの乳製品に多く含まれる動物性乳酸菌です。まろやかで美味しい風味があり、デザート感覚で毎日飽きずに続けやすいのがメリットですが、一般的には胃酸や熱に弱く、生きたまま腸に届く前に死滅しやすいという繊細な一面があります。ただ、死んでしまった菌(死菌)であっても、腸内にいる善玉菌のエサになるため、十分な健康効果は期待できますので安心してくださいね。

2. 味噌や納豆などの植物性乳酸菌

2つ目は、日本の伝統的な発酵食品である味噌、納豆、キムチ、あるいは京都の伝統漬物であるすぐき漬けなどに含まれる植物性乳酸菌です。こちらは塩分が高かったり、酸が強かったりする非常に過酷な環境の中で生き抜いてきたため、非常にタフで、人間の強い胃酸や胆汁にも負けず生きたまま腸に届きやすいという優れた強みを持っています。

どちらか一方だけを大量に摂るのではなく、日々の食事の中で動物性と植物性をバランスよく組み合わせることが、腸内フローラを豊かに育てる秘訣です。

花粉症対策に注目されている具体的な乳酸菌の株

最近では、スーパーやコンビニの棚に特定の効果をうたったたくさんの乳酸菌製品が並んでいますよね。実は、乳酸菌と一口に言っても、その株(種類)によって得意な働きが少しずつ異なります。花粉症対策として特に研究が進んでいる代表的な乳酸菌の株をご紹介します。

まず、免疫の司令塔である細胞を直接刺激して、体全体の防御力を高めるアプローチで知られるのがプラズマ乳酸菌です。また、アレルギーを根本からなだめる研究データが豊富で、多くのサプリメントにも活用されているのがL-92乳酸菌です。また、目の疲労感だけでなく、目や鼻の不快症状にダブルで働きかけることが報告されている乳酸菌ヘルベ(L. helveticus SBT2171)や、軽症から中等症の花粉症に伴う鼻や目の症状を和らげる臨床試験データがあるKW3110株(ラテクティバチルス・パラカセイ)なども有名です。

さらに最近の新しいトレンドとして、乳酸菌だけでなく酪酸菌(らくさんきん)という大腸のエネルギー源となるショートチェーン脂肪酸(短鎖脂肪酸:お腹を弱酸性に保ち悪玉菌を抑える成分)を作る菌も注目されています。これらを組み合わせることで、アレルギー反応を抑える力がさらに強力になると言われています。ご自身の好みの味や、手に入りやすさに合わせて選んでみてくださいね。

乳酸菌を効果的に取り入れる3つのコツ

乳酸菌の素晴らしいパワーを最大限に引き出すためには、いくつか知っておきたい大切なポイントがあります。

1. 飛散シーズンの1〜2ヶ月前から始める

乳酸菌は、飲んですぐに魔法のようにアレルギーを消し去るものではありません。お腹の中の免疫細胞を少しずつトレーニングし、体質を健やかに整えていくにはある程度の時間が必要です。そのため、環境省などの飛散予測情報をこまめにチェックし、実際に街中で花粉が本格的に飛び始めるシーズンの1ヶ月から2ヶ月くらい前(一般的には12月〜1月頃)から、毎日途切れさせずにコツコツと摂り始めるのが最も賢く効果的なタイミングです。早めにお腹の準備(初期療法的なアプローチ)を始めておくことで、春のつらい時期がやってきても、症状を最小限の軽さに抑えて穏やかに乗り切るための頑丈な土台を作ることができます。

2. まずは同じものを2週間続けてみる

私たちの腸内環境は一人ひとり指紋のように異なり、どの乳酸菌が体に合うかも個人差があります。まずは、お気に入りのヨーグルトやサプリメントを1種類決めて、毎日同じものを約2週間続けて食べてみてください。その間、毎朝のお通じがスムーズになったか、お腹のゴロゴロとした張りが減ったか、なんとなく肌の調子がいいかなど、ご自身の体調の小さな変化を優しく観察してみましょう。もしお腹の調子が上向いていれば、その菌はあなたの腸にしっかりと定着している相性抜群のサインです。もし2週間経っても変化を感じられない場合は、別の菌株(製品)に切り替えて、あなただけの運命の乳酸菌を探してみましょう。

3. 菌のエサとなる成分と一緒に摂る

乳酸菌が大好物とするエサの代表格が、水溶性(すいようせい)食物繊維とオリゴ糖です。プロバイオティクス(お腹に届く善玉菌そのもの)とプレバイオティクス(善玉菌の元気になるエサ)をセットで摂取するこの理想的な食事法は、医療や栄養学の世界でシンバイオティクスと呼ばれ、単体で摂るよりも何倍ものスピードで腸活の効果を高めてくれます。例えば、朝食のヨーグルトにオリゴ糖シロップをひと回し掛けたり、水溶性食物繊維が豊富に含まれるきな粉やアボカド、リンゴなどのフルーツを添えて食べるだけで、手軽にお腹の防御力をパワーアップさせることができます。

低用量ピルと花粉症対策の気になる疑問(FAQ)

ここからは、現在低用量ピルを服用している女性や、これからピルの検討をしている方が特に不安に思いやすい疑問について、Q&A形式で分かりやすくお答えしていきます。

Q. 低用量ピルと乳酸菌サプリを一緒に飲んでも大丈夫?

結論から申し上げますと、乳酸菌はあくまで健康な食品の扱いになりますので、ヨーグルトや一般的な乳酸菌サプリメントからどれだけ乳酸菌を摂取しても、ピルの持つ避妊効果や生理トラブルの改善効果に悪い影響を与えることは原則としてありません。むしろ、乳酸菌のおかげで胃腸のコンディションが整い、体全体の血流や代謝が良くなることで、ピル服用中のデリケートな体をすっきりと元気に維持しやすくなります。余計な心配をせず、安心して毎日の快適な習慣として取り入れてくださいね。

Q. ピルと飲み合わせに注意が必要なお薬やサプリはある?

花粉症の激しい症状を劇的に抑えてくれる抗ヒスタミン薬やステロイド薬、あるいは漢方薬の一部、 tenderでドラッグストア等で購入できる一部のハーブ系サプリメント(例えば、気持ちを落ち着かせる効果のあるセイヨウオトギリソウ/セントジョーンズワートが含まれるものなど)は、ピルと一緒に体内で吸収されることで、お互いの成分が干渉し合う相互作用を引き起こすリスクがあります。

これにより、ピルのホルモン成分が早く分解されて避妊効果が弱まってしまったり、逆に花粉症の薬の成分が体内に残りすぎてしまい、強い眠気や頭痛などの副作用が激しく出てしまったりすることがあります。

Q. 乳酸菌を摂るおすすめの時間帯やタイミングはある?

乳酸菌を摂る時間帯に厳密な決まりはありませんが、胃酸の影響を受けにくいタイミングを意識するとより効果的です。植物性乳酸菌であっても、やはり胃酸が薄まっている食後(朝食後や夕食後など)に摂る方が、生きて腸まで届く確率をより高めることができます。

また、私たちの腸の動きは、夜ぐっすり眠っている深夜の時間帯に最も活発にシフトします。そのため、夕食後のデザートとしてヨーグルトを食べる習慣をつけるのも、翌朝のスッキリとしたお通じを促すために非常に効果的です。何よりも一番大切なのは、一日のうちでご自身が一番飲み忘れにくく、心地よく毎日続けられるタイミングを見つけて、毎日のルーティンにすることです。

Q. 市販の乳酸菌サプリを選ぶときの注意点は?

一般的なヨーグルトなどの食品であれば問題ありませんが、もし市販の乳酸菌カプセルや錠剤などのサプリメントの形でお腹に入れたい場合は、その商品の中に、女性の体質によっては摂取を控えるべき特定のハーブ成分や保存料、過剰なビタミン類などが混ざっている可能性があります。念のため、購入する前にパッケージの裏面の注意事項をよく確認するか、かかりつけの産婦人科の主治医の先生に「この乳酸菌サプリを飲んでも大丈夫ですか?」と事前に一言相談しておくと、より確実で心強い安心材料になりますよ。

Q. ヨーグルトを食べるときに太らない工夫はある?

毎日のダイエットやスタイルの維持が気になる方は、砂糖不使用のプレーンヨーグルトをベースとして選ぶようにしましょう。どうしても酸味が強くて食べにくいときは、カロリーが低くて血糖値を上げにくく、さらに善玉菌の極上の栄養源にもなってくれるオリゴ糖シロップをほんの少しだけ回しかけたり、自然な甘みを持つ完熟バナナなどを適量トッピングして工夫するのがおすすめです。一日の目安量(約100g〜200g程度)を賢く守りながら、スマートに美味しく続けていきましょう。

忙しい毎日に寄り添うオンライン診療の魅力

「花粉症の時期はいつも病院がすごく混んでいて、仕事帰りに寄るのがつらい」

「生理痛やPMSの相談もしたいけれど、平日は忙しくて婦人科に行く時間がない」

そんなお忙しい現代の女性には、スマートフォンやパソコンの画面越しに、自宅や外出先から医師のリアルタイムな診察を受けられるオンライン診療という革新的で便利な医療サービスがとても心強い選択肢になります。オンライン診療を活用すれば、わざわざ仕事を休んで病院の長い列に並ぶ必要はなく、お仕事の休憩時間や家事の合間といったちょっとしたスキマ時間を利用して、専門の医師に直接体調の相談をすることができます。

処方された確かなお薬も、最短でご自宅のポストや指定の場所まで直接配送してもらうことが可能です。つらい症状を我慢して放置せず、こうしたストレスのない現代的な医療ケアをぜひ賢く上手に頼ってみてくださいね。

まとめ

花粉症の季節は、くしゃみや鼻水といった直接的な症状だけでなく、睡眠不足やストレスから、心も体も本当に疲れやすくなってしまいます。ひとりでつらさを抱え込まず、できることから少しずつ、ご自身の体を労わるケアを始めてみませんか。

まずは乳酸菌の力を借りて、毎日の食事から腸を元気に育てていくのがおすすめです。それと同時に、毎月の低用量ピルの処方や継続、どうしてもつらいPMSの悩み、そして花粉症に関するご相談などがあれば、スキマ時間にいつでも受診できる「マイピルオンライン」をぜひ頼ってくださいね。

マイピルオンラインでは、提携クリニックの医師がしっかりと問診を行い、お一人おひとりの症状や体質に合ったアドバイスとお薬の処方を行っています。(※医師の診察結果や健康状態によっては、お薬が処方されない場合もございます。また、マイピル利用規約に則り、適切な医療サービスをご提供いたします。)

つらい時期も、あなたらしく笑顔で過ごせるよう、私たちも精一杯サポートさせていただきます。いつでもお気軽にご相談ください。

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参考文献

  1. 月経前症候群(PMS)(公益社団法人 日本産科婦人科学会)
  2. 低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン(案)(公益社団法人 日本産科婦人科学会)
  3. 月経困難症治療剤ヤーズ配合錠による血栓症について(厚生労働省)
  4. オンライン診療の適切な実施に関する指針(厚生労働省)
  5. 的確な花粉症の治療のために(第2版)(厚生労働省)
産婦人科専門医 原野尚美

監修者
産婦人科専門医原野 尚美

いかがでしたでしょうか? マイピルでは産婦人科の医師が、 ピルに関するどんな小さな疑問や不安でも、 直接お電話でお答えいたします。

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