低用量ピルと肝斑の関係とは?副作用や悪化の可能性をわかりやすく解説

監修者:産婦人科医 原野 尚美

最終更新日

低用量ピルと肝斑の関係とは?副作用や悪化の可能性をわかりやすく解説

「低用量ピルを服用すると肝斑が悪化するって本当?」と疑問に思っていませんか?

低用量ピルは、避妊や生理痛、PMSの緩和に役立つ薬です。しかし、ホルモン変動が関係して起こるといわれている肝斑の原因となることがあります。

この記事では、低用量ピルと肝斑の関係性について、文献の情報をもとに詳しく解説します。肝斑の予防法や改善法も紹介しているので参考にご覧ください。

そもそも肝斑とは?特徴と原因を解説

肝斑とは、主に顔の左右対称にあらわれる薄茶色の色素斑で、30~40代の女性に多く見られる症状です。特に頬骨のあたりに広がるのが特徴で、紫外線や女性ホルモンの影響と深く関係していると考えられています。

肝斑の主な症状と見た目の特徴

肝斑は、薄茶色の色素斑が顔の両側にほぼ対称的にあらわれることが特徴です。紫外線や老化によるシミとは違い、境界線はぼんやりとしています。日焼けによって濃くなりやすく、季節や生活習慣によって色の濃淡が変化する場合もあります。

肝斑ができる主な原因

肝斑の発症には、女性ホルモンの変動が大きく関わっています。妊娠、出産、更年期、そして低用量ピルの服用など、ホルモンバランスに変化が生じるタイミングで発症しやすいことが明らかです。さらに紫外線による刺激、過度な摩擦なども悪化要因となります。

また、遺伝的な要因や肌質の影響も無視できません。ある研究では、肝斑の発症には遺伝子多型が関係していることが示されており、家族内発症率はシンガポールで10.2%、ブラジルで61%との結果が出ています。

他のシミとの違い

肝斑と老人性色素斑などの一般的なシミとの大きな違いは、発症の原因と分布の仕方です。

加齢や紫外線によってできるシミは、顔全体や手の甲など日光に当たりやすい部位に点状であらわれることが多い一方で、肝斑はホルモンバランスの影響が強く左右対称に広がる傾向があります。

目次

低用量ピルと肝斑の関係

低用量ピルは、避妊や月経困難症の治療などに広く用いられています。エストロゲンやプロゲスチンの補充は、生理周期の安定や症状緩和に有効である一方、ホルモン変動により肝斑を引き起こすことがあるため注意が必要です。

肝斑は女性ホルモンとの関連が深く、低用量ピルの服用によって発症リスクが高まる可能性が指摘されています。

低用量ピルの服用で肝斑ができる可能性がある

日本産婦人科医会の資料では、エストロゲン依存性の副作用により肝斑が生じる可能性があることが記載されています。

低用量ピルの服用は、体内の女性ホルモン量を一定に保つ働きがありますが、このホルモン環境の変化がメラノサイトを刺激し、メラニン生成を促すことがあるのです。その結果、肝斑の発症や既存の肝斑の悪化につながる場合があります。

経口避妊薬を服用している29%で肝斑が見られた

経口避妊薬を服用している212名の患者を対象に行った研究では、このうち61名(29%)で肝斑の発現が確認されています。経口避妊薬で肝斑を生じた患者の87%(61名中52名)では、妊娠中に皮膚の色が部分的に黒ずむ黒皮症を経験していました。

低用量ピルを服用したすべての方で肝斑が見られるわけではありませんが、服用を開始する際は既往歴や肌の状態を医師に伝え、発症リスクを踏まえたうえで服用するかどうかを判断することが重要です。

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肝斑が気になる方が低用量ピルを使うときの注意点

肝斑が気になる方は、低用量ピルの服用を開始する段階で肝斑の有無やリスクを把握しておく必要があります。近年では低用量ピルを使う方が徐々に増えてきましたが、肝斑の発症や悪化に関係している可能性があるため、慎重に服用することが大切です。

すでに肝斑ができていないか確認してもらう

低用量ピルの服用を始める前に、医師の診察を受けてすでに肝斑が発症していないかを確認してもらいましょう。肝斑は初期段階では薄く広がるため自覚しづらい場合があります。

もし肝斑が発見された場合、ピルの種類を変更したり、別の避妊方法を検討したりした方がよい場合もあるでしょう。事前に症状を把握しておくことで症状の悪化を防げます。

肝斑のリスクがある方の代替策

肝斑の原因は明確になっていない部分もありますが、現時点ではエストロゲンの影響を受けていると考えられています。そのため、肝斑の既往がある方は低用量ピル以外の避妊法や治療法を検討するのも一つの方法です。

例えばホルモンを含まない銅製IUDやコンドームなどは、ホルモンバランスに影響を与えないため、肝斑悪化のリスクを回避できます。
また、エストロゲンを含まない、プロゲステロン製剤(ディナゲスト、ミレーナ)も代替案として使われることが多くあります。
PMSや月経困難症の改善には、生活習慣の見直しや漢方薬の利用も選択肢となります。

肝斑を予防・改善するためにできること

肝斑は60代以降になると自然と薄くなっていくことが多いといわれています。しかし、自然に消えるまでには時間がかかるため、日常生活で肝斑を悪化させない取り組みが必要です。ここでは、肝斑を予防・改善するための具体的な方法を4つ紹介します。

正しいスキンケアを行う

肝斑予防の基本は、紫外線対策を中心とした正しいスキンケアです。日中は日焼け止めを使用し、くもりの日や室内でも紫外線カットを意識してください。

保湿を丁寧に行うのも重要です。肌に潤いを補給するとバリア機能が維持され、外部刺激から守る働きがしっかりと機能しやすくなります。

肌をこすらない

肝斑は摩擦刺激によって悪化しやすいため、洗顔やスキンケアの際は肌を強くこすらないようにしましょう。

タオルで水分を拭き取るときもゴシゴシこすらず、押さえるようにして水気を吸収させてください。また、マッサージやピーリングなど刺激を伴うケアは、肝斑がある場合は控えましょう。

内服薬や外用薬を使う

肝斑の改善には、内服薬や外用薬の使用も効果的です。代表的な治療薬として、メラニンの生成を抑えるトラネキサム酸の内服が挙げられます。

この他、ハイドロキノンの外用も色素を薄くする効果があります。ただし、トラネキサム酸は血を固まりやすくする作用があり、低用量ピルとの併用が適切でないとされるケースもあるため、事前に医師へ相談しましょう。

美容皮膚科で治療する

ピコトーニングやレーザートーニングなどの治療法が肝斑の治療に用いられることもあります。肝斑には刺激を与えないことが前提ですが、これらの治療では肝斑の色素を薄くすることが可能です。

美容治療の中にはかえって肝斑を悪化させるものもあるため、医師の診察を受けてシミが肝斑であるかどうかを判断してもらい、適切な治療を受けることが重要です。

低用量ピルと肝斑の関係に関するよくある質問

最後に、低用量ピルと肝斑の関係に関するよくある質問にお答えします。

低用量ピルをやめたら肝斑は治りますか?

低用量ピルの服用をやめると、肝斑が薄くなる場合があります。ただし、完全に消えるかどうかは個人差が大きく、人によっては服用中止後も症状が残る場合があります。

低用量ピルを服用して肝斑ができる確率はどれくらいですか?

低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)によると、低用量ピルで肝斑の副作用が起こる確率は0.2%と報告されています。

低用量ピルとトラネキサム酸は併用してもいいですか?

低用量ピルとトラネキサム酸は併用禁忌ではないため、原則として併用しても問題ありません。しかし、トラネキサム酸と低用量ピルはどちらも血栓症リスクを高める可能性があるため、体質や医師の判断によっては併用できない場合があります。

まとめ

低用量ピルは、避妊や月経困難症の改善などに効果がある一方で、女性ホルモンの影響によって肝斑の発症・悪化に関与することがあります。

紫外線や摩擦などの外的要因が加わると、症状が顕著になる場合もあるため、服用前に肝斑の有無を確認し、リスクが高いときは他の代替手段も検討することが大切です。

とはいえ、低用量ピルを服用したすべての方に肝斑ができるわけではありません。低用量ピルの副作用で肝斑ができる確率は0.2%と報告されているため、過度に心配は不要です。服用後に肝斑が気になるようでしたら、ピルを変更したり適切な治療を受けたりして対策を行いましょう。

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