生理を早く終わらせるには?生理をコントロールする方法
「低用量ピルを飲んでいるけれど、新型コロナウイルスに感染してしまった。このままお薬を飲み続けても大丈夫なの?」
体調が辛い中でこのような不安を抱え、一人で悩んでいませんか。一時期、SNSなどを中心に「新型コロナウイルスに感染したら、血栓症の危険があるから低用量ピルはすぐにやめるべき」という情報が拡散され、多くの女性がパニックに陥りました。
熱や喉の痛みで苦しい時に、さらにピルの副作用まで心配しなければならないのは、とても心細くストレスを感じるものです。しかし、どうかご安心ください。適切な知識とガイドラインに沿った対応を知ることで、この不安は解消できます。
この記事では、低用量ピルの服用中に新型コロナウイルスに感染してしまった場合の正しい対応法、ワクチンの影響、そして休薬が必要なケースについて、専門的な見地から優しく分かりやすく解説します。
新型コロナ感染でピル中止と言われた理由

そもそも、なぜ新型コロナウイルスに感染すると低用量ピルを中止すべきという噂が広まったのでしょうか。その大きな原因は「血栓症(けっせんしょう)」という病気のリスクにあります。
血栓症とは、血管の中に血の塊(血栓)ができてしまい、血液の流れが詰まってしまう病気のことです。低用量ピルには、もともとわずかですが血栓症を引き起こすリスクがあることが知られています。そのため、ピルを服用している方は日頃から血栓症の初期症状に気をつけるよう指導を受けているはずです。
それに加えて、新型コロナウイルス感染症そのものにも、血管に炎症を起こして血栓を作りやすくする特徴があることが世界的な研究で分かってきました。つまり「ピルの血栓リスク」と「新型コロナの血栓リスク」が重なることで、より危険な状態になるのではないかと考えられ、服用を中止すべきという情報が広まったのです。
しかし、これはあくまで「重症化した場合」の話であり、すべての人が今すぐ服用をやめなければならないわけではありません。
感染した時の正しい対応法(重症度別)
どんなに感染対策をしていても、新型コロナウイルスにかかってしまうことはあります。もし感染してしまった場合、低用量ピルの服用をどうすべきかは、日本産科婦人科学会が明確なガイドラインを発表しています。
結論から言うと、ご自身の「症状の重さ(重症度)」によって対応が変わります。
無症状または軽症の場合
新型コロナウイルスに感染しても、症状が全くない(無症状)、あるいは軽症で済んでいる場合は、低用量ピルの服用をそのまま続けて問題ありません。
ただし、ここで注意したいのは医学的な「軽症」の意味です。一般的に軽症と聞くと「ちょっと熱がある程度の風邪」を想像しがちですが、新型コロナの基準では「呼吸困難や肺炎がない状態」を指します。つまり、39度以上の高熱が出たり、喉が割れるように痛かったり、激しい咳が出たりしていても、呼吸器に深刻なダメージがなければ「軽症」に分類されます。
【重症度:軽症の目安】
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- 血中酸素飽和度(SpO2):96%以上
- 具体的な状態:呼吸困難がない、または咳のみ。肺炎の所見がない状態。
このように、自宅で療養できている状態であれば、自己判断でピルを中断する必要はありません。急にピルをやめることで、かえって重い生理痛が再発したり、ホルモンバランスが崩れて体調不良を悪化させたりする恐れもあります。まずは水分をしっかり取り、安静に過ごすことを優先してください。
中等症または重症(入院が必要)の場合 一方で、呼吸が苦しくなり、入院や酸素投与が必要になる「中等症」や「重症」の場合は、すぐに低用量ピルの服用を中止する必要があります。
【重症度の目安】
- 中等症Ⅰ(SpO2 93%〜96%未満):息苦しさ(呼吸困難)がある。肺炎の所見が確認される。
- 中等症Ⅱ(SpO2 93%以下):自力での呼吸が難しく、酸素投与が必要な状態。
- 重症:ICU(集中治療室)への入室や人工呼吸器が必要な状態。
中等症以上になると、ベッドで寝たきりになる時間が長くなります。足を動かさない状態が続くと血流が悪くなり、エコノミークラス症候群のように血栓ができやすくなります。そのため、リスクを最小限に抑えるためにピルの服用をストップするのです。
もし息苦しさを感じて病院を受診したり、救急車を呼んだりする事態になった場合は、必ず医師や救急隊員に「現在、低用量ピルを服用している」と伝えてください。お薬手帳を用意しておくと安心です。
血栓症の初期症状(ACHES)を知っておこう
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軽症で自宅療養しながらピルを飲み続ける場合でも、念のため血栓症のサインを知っておくことは大切です。血栓症の初期症状は、英語の頭文字をとって「ACHES(エイクス)」と呼ばれます。以下の症状が急にあらわれた場合は、すぐに服用を中止して医療機関に連絡してください。
- A (Abdominal pain):激しい腹痛
- C (Chest pain):激しい胸の痛み、息苦しさ、押しつぶされるような痛み
- H (Headaches):激しい頭痛
- E (Eye problems):急に見えにくくなる、視野が欠ける
- S (Severe leg pain):ふくらはぎの激しい痛み、むくみ、赤み、押すと痛い
特にふくらはぎの痛みは起こりやすいサインです。自宅療養中も、こまめに水分補給を行い、無理のない範囲で足首を回すなど、軽く足を動かすよう心がけてください。
ワクチン接種と低用量ピルの関係
「ピルを飲んでいるとワクチンを打てないのでは?」と不安に思う声も聞かれますが、結論から申し上げますと、低用量ピルを服用していてもワクチン接種は全く問題ありません。
日本産科婦人科学会からも「新型コロナウイルスワクチン接種前に、経口避妊薬(ピル)やホルモン剤を中止する必要はない」と公式に見解が出されています。過度な心配は不要ですので、感染予防のためにワクチン接種のスケジュールが来た方は、安心して接種を受けてください。
よくある質問(FAQ)
Q. ピル服用中に解熱鎮痛剤は飲んでも平気ですか?
はい、問題ありません。発熱や喉の痛みに対して処方されるアセトアミノフェンやロキソプロフェンなどの解熱鎮痛剤は、低用量ピルと一緒に服用しても相互作用の心配はほぼありません。必ず医師や薬剤師に指示された用法・用量を守って服用してください。
Q. コロナが治った後、いつからピルを再開していいですか?
中等症以上で入院しピルを中止していた方は、退院して元の日常生活に戻り、十分に体を動かせるようになってから再開するのが一般的です。自己判断で再開せず、必ずかかりつけの産婦人科医に確認してください。
Q. 体調不良で産婦人科に行くのがしんどいです。どうすればいいですか?
外出が難しい場合は、ご自宅から受診できる「オンライン診療」の活用をおすすめします。
まとめ
病気で体が弱っている時は、心まで不安に包まれてしまうものです。ネット上の情報だけで判断して自己流で薬をやめてしまうのが一番危険です。迷った時や不安な時は、一人で抱え込まずにマイピルなどを利用し、専門医にご相談ください。
※他院で処方されたお薬の服用方法や医療的なアドバイスについては、処方元の医院様へお問い合わせいただくか、マイピルの医師の診察時にご相談くださいますようお願いいたします。







