生理がなかなか終わらない!?出血が長引く過長月経とは
低用量ピルを服用すると膣カンジダになりやすくなる?症状や対処法を解説
監修者:産婦人科医 原野尚美
最終更新日
「低用量ピルを服用していると膣カンジダになりやすいって本当?」
「膣カンジダになったらどうしたらいいの?」
膣カンジダは、女性なら誰でもなる可能性がある病気です。しかし、低用量ピルを服用していると膣カンジダになりやすくなるといわれています。なぜ、低用量ピルを服用すると膣カンジダを発症しやすくなるのでしょうか。
この記事では、低用量ピルと膣カンジダの関連性や症状が出たときの対処法を詳しく解説します。
目次
- 1.膣カンジダとは
- 2.低用量ピルの服用中は膣カンジダを発症しやすくなる
- 3.低用量ピル服用中に起こる可能性がある膣カンジダ以外の副作用
- 4.膣カンジダになりやすい方の特徴
- 5.膣カンジダの治療法
- 6.膣カンジダの治療薬を購入する方法
- 7.低用量ピルでお悩みのことがあればマイピルへ
- 8.まとめ
膣カンジダとは
膣カンジダ症とは、女性性器の感染症のなかでもとくに高い頻度で見られる病気です。性病のイメージをもっている方もいるかもしれませんが、性行為に関係なく発症することがあるため、実は性病ではありません。
膣カンジダの原因
膣カンジダの原因となるのは、常在菌の一種であるカンジダ菌です。風邪や疲労、ストレスなどによって免疫機能が低下すると、カンジダ菌が異常に増えて膣カンジダを引き起こしてしまうことがあります。
膣カンジダの保有率は、非妊婦の方で15%、妊婦で30%です。非妊婦で膣カンジダを保有している方のうち約35%、妊婦の約15~30%で治療が必要だといわれています。
膣カンジダの症状
膣カンジダを発症すると、次のような症状が見られます。
- 強いかゆみ
- 外陰部の炎症
- 酒粕状、粥状、ヨーグルト状のおりもの
- 膣のヒリつき
- 排尿時の痛み
- 性交痛
とくに代表的なのが、強いかゆみとおりものの変化です。かゆみに耐えきれず受診する方も多くいます。
低用量ピルの服用中は膣カンジダを発症しやすくなる
低用量ピルの服用中は、膣カンジダを発症しやすくなります。トリキュラーのインタビューフォームを見てみると、副作用の欄に「カンジダ膣炎」と書かれていることから、低用量ピルと膣カンジダに関連性があることが分かるでしょう。
膣カンジダを発症する割合は1%未満とごく少数です。低用量ピルで膣カンジダを発症するのは、女性ホルモンの一つであるエストロゲン(卵胞ホルモン)が関係していると考えられています。
トリキュラーの使用成績調査で調査対象となった3,223例のうち、外陰部膣カンジダ症の副作用は2例(0.06%)で見られました。このほか、卵管卵巣炎1例(0.03%)やクラミジア性子宮頸管炎1例(0.03%)も報告されています。
また、低用量ピルは膣カンジダの発症リスクを上げるだけでなく、再発にも関与していることが研究により明らかになりました。
イタリアで行われた研究において、再発性の膣カンジダの患者は非再発性の膣カンジダの患者よりも低用量ピル(OC:避妊目的で用いる低用量ピル)を使用している可能性が高いことが分かっています。
低用量ピル服用中に起こる可能性がある膣カンジダ以外の副作用
低用量ピルの服用中に起こる可能性がある副作用は、膣カンジダだけではありません。ここでもトリキュラーを例に副作用について見てみましょう。
5%以上 | 1~5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
---|---|---|---|---|
主な副作用 | 下腹部痛、乳房緊満感、悪心、嘔吐、頭痛 | 浮腫、体重増加、下痢、腹痛、めまい、片頭痛、腰痛、倦怠感 | 発疹、乳房痛、動悸、血圧上昇、便秘、食欲不振、口内炎、眠気、抑うつ | 不正性器出血、色素沈着、しびれ、網膜血流障害による視力障害 |
もっとも頻度が高い副作用は悪心です。服用した方の29.4%で見られています。このほか、重大な副作用として血栓症も報告されているため、こちらも注意が必要です。
35歳以上で1日15本以上の喫煙をしている方、40歳以上の方のように、血栓症のリスクが高い方では低用量ピルを服用できないことがあります。
膣カンジダになりやすい方の特徴
膣カンジダは、低用量ピルを服用していない方でも発症することがあります。いつ誰が発症してもおかしくない病気です。とくに次のような方は膣カンジダの発症リスクが高まるので注意しましょう。
疲労が溜まっている
疲労が溜まると、体の抵抗力が落ちて常在菌であるカンジダ菌が異常に増殖しやすくなります。疲労を溜め込まないように、日頃から休息をとりつつ過ごすことが大切です。
抗生物質を服用している
抗生物質は、細菌をやっつけるための薬です。感染症の治療や予防に使われる薬ですが、服用すると、膣を酸性に保ってカンジダなどの病原菌を防いでいる「デーデルライン桿菌」という善玉菌も死滅してしまい、カンジダ菌が異常に増えてしまいます。
糖尿病に罹患している
糖尿病とは、慢性的に血糖値が高い状態が続く病気のことです。糖尿病の患者は免疫機能が低下しているため、膣カンジダになりやすく、さらに再発しやすいといわれています。
ステロイドを服用している
ステロイドは、炎症を抑える働きがある薬です。ただし、免疫機能を抑制する働きもあるため、カンジダ菌を増殖させてしまう恐れがあります。
膣カンジダの治療法
膣カンジダの治療法は、主に2種類です。治療薬には塗り薬と坐剤があります。どちらを使うべきかは、症状に応じて決めましょう。
症状が膣の外側のみの場合:塗り薬を使う
外陰部のみに症状があり、おりものの変化などがない場合は塗り薬だけでの使用でも構いません。膣カンジダに効果がある抗真菌薬が配合された塗り薬を患部に1日2~3回、6日間塗布してください。
基本的に塗り薬の使用だけでも問題ありませんが、膣内にカンジダ菌が潜んでいる可能性もあるので、坐剤も併用するのがおすすめです。
症状が腟内にある場合:坐剤(膣錠)を使う
症状が膣内にある場合は、坐剤(膣錠)を使います。坐剤(膣錠)は、6日間続けて使うタイプと1回だけ使うタイプとがあるので、使いやすいほうを選ぶとよいでしょう。ただし、1回タイプよりも6日間続けて使うタイプのほうが治療効果がやや高いといわれています。
膣カンジダの治療薬を購入する方法
膣カンジダの治療薬は、医療機関を受診して処方してもらうこともできますし、薬局やドラッグストアで市販薬を購入することもできます。
医療機関を受診する
膣カンジダが疑われる場合は、婦人科や産婦人科を受診しましょう。膣や外陰部の状態を調べ、ほかの病気でないかを検査したうえで膣カンジダかどうかを判断してもらえます。
薬局やドラッグストアで市販薬を購入する
膣カンジダの治療薬は、薬局やドラッグストアでも市販されています。しかし、過去に医療機関で膣カンジダと診断された経験がある方のみしか購入できないので注意してください。
また、膣カンジダの治療薬は第一類医薬品のため、薬剤師の説明を受けないと購入できません。
低用量ピルでお悩みのことがあればマイピルへ
マイピルは、ピルの処方に特化したオンラインサービスです。人によって体に合う低用量ピルの種類が異なります。マイピルでは産婦人科医が一人ひとりのお悩みをしっかり聞いたうえで適切な処方を行っていますので、何か気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
診療は電話で行うため、医師に顔を見られる心配はありません。処方されたピルは、プライバシーに配慮したうえで自宅まで郵送されます。
誰にも顔を合わせることなく低用量ピルを処方してもらえるマイピルは、忙しい方や婦人科の受診に抵抗がある方にぴったりです。
まとめ
低用量ピルを服用すると、わずかではありますが膣カンジダになるリスクが高くなります。膣カンジダを放置しておくと湿疹が全身に広がってしまうことがあるため、膣カンジダが疑われた時点で早めに治療を受けることが大切です。
婦人科を受診するか、薬局やドラッグストアで膣カンジダ用の薬を購入しましょう。低用量ピルや膣カンジダのことなど何か気になることがある方は、マイピルをご利用ください。産婦人科医が電話1本でいつでも相談にのります。
監修者
産婦人科専門医原野 尚美
いかがでしたでしょうか?マイピルでは産婦人科の医師が、ピルに関するどんな小さな疑問や不安でも、直接お電話でお答えいたします。
ピルの処方をお考えの方へ
マイピルのオンライン診療では、
自宅や外出先でも医師からの診療を受けられます。
クリニックに行く時間が無い方も、是非活用してみましょう。
スマホで完結し、即発送
目的に応じたピル処方
マイピルは必ず、産婦人科の医師が診療と処方を担当しますので、
安心してご相談いただけます。
是非、オンライン診療をご予約ください。
今すぐアプリで診療予約
アプリ限定のオトク情報も!
よくある質問・お問い合わせ窓口
よく頂くお問い合わせ内容をQ&Aでお答えしております。
Q&Aをよくご確認頂き、
不明点など御座いましたら
お問い合わせフォームより御連絡ください。