低用量ピルでニキビ改善!効果や種類を解説

監修者:産婦人科医 原野 尚美

最終更新日

低用量ピルでニキビ改善

「スキンケアを頑張っているのに、どうしてもニキビが治らない」

「生理前になると、いつも同じ場所に大きなニキビができて憂鬱な気分になる」

「低用量ピルでニキビ治療ができるって聞いたけど、本当なのかな?」

このようなお悩みを抱えていませんか?毎日鏡を見るたびに気分が落ち込んでしまったり、メイクで隠すことに疲れてしまったりと、大人ニキビの悩みは本当に辛いですよね。

低用量ピルは、避妊やひどい生理痛(月経困難症)、PMS(月経前症候群)などの症状を和らげるために使われるお薬として広く知られていますが、実は一部の低用量ピルには、大人ニキビや肌荒れを改善する効果も期待できます。

しかし、「どのお薬でもニキビに効くの?」「副作用が心配で踏み出せない」と不安に思う方も多いはずです。ご自身の体質やお肌に合わないものをうっかり選んでしまうと、逆に悪化してしまうこともあるため、正しい知識を持つことがとても大切です。

この記事では、ニキビ改善に効果が期待できる低用量ピルの種類や、効果が出るまでの期間、使用するときの注意点などを、初めての方にも分かりやすく丁寧に解説します。あなたのお肌の悩みを解決するヒントにしてみてくださいね。

ニキビができる主な3つの原因とメカニズム

ニキビができる主な3つの原因とメカニズム

まずは、なぜニキビができてしまうのか、その根本的な原因について一緒に見ていきましょう。大人ニキビは主に、以下の3つの要素が複雑に絡み合って生じるといわれています。

皮脂が過剰に分泌される

皮脂の分泌量は人それぞれ異なります。もともと皮脂の分泌量が多い方は、ニキビができやすい傾向があります。どんどん皮脂が分泌されると、毛穴からの排出が間に合わなくなり、毛穴の奥に詰まりやすくなってしまうのです。

また、ホルモンバランスの乱れも大きく関係しています。とくに女性の場合、生理前になると「黄体ホルモン」という女性ホルモンや、体内にある微量の「男性ホルモン」の働きが活発になり、皮脂の分泌が過剰に促されてしまいます。これが「生理前ニキビ」の大きな原因です。

古い角質によって毛穴が詰まる

健康で潤いのあるお肌であれば、分泌された皮脂は毛穴を通してスムーズに外へ排出されます。しかし、乾燥やストレス、お肌のターンオーバー(生まれ変わり)の乱れによって古い角質が表面に溜まってしまうと、毛穴の出口が硬く塞がれてしまいます。

出口を失った皮脂が汚れや古い角質と混ざり合うことで、ニキビの初期段階である「白ニキビ」や「黒ニキビ(角栓)」ができやすくなります。

アクネ菌が増殖して炎症を起こす

「アクネ菌」と聞くと悪いもののように感じますが、実は健康な人の肌にも普段から住み着いている「常在菌」の一つです。普段はお肌の潤いを保つ手助けをしてくれていますが、アクネ菌は皮脂をエサにし、酸素のない環境を好むという性質を持っています。

そのため、皮脂が詰まって塞がれた毛穴の中は、アクネ菌にとって絶好の繁殖場所になってしまいます。アクネ菌が異常に増殖すると、お肌が刺激を受けて炎症を起こし、赤く腫れ上がった「赤ニキビ」や、膿を持った「黄ニキビ」へと悪化してしまうのです。

目次

低用量ピルはニキビ治療薬として有効なのか

「婦人科のお薬であるピルが、皮膚のトラブルであるニキビに効くなんて本当?」と不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。結論からお伝えすると、低用量ピルは大人ニキビの治療に有効な手段の一つとして医療現場でも認識されています。

ただし、皮膚科を受診して一番初めに提案される「第一選択薬」ではありません。日本皮膚科学会などのガイドラインにおいても、まずは塗り薬や抗生物質といった「標準的なニキビ治療」を行うことが推奨されています。

それでも「生理の周期に合わせてどうしても繰り返してしまう」「皮膚科のお薬を長期間試してもなかなか治らない」といった、ホルモンバランスが深く関係している頑固なニキビに対して、次のステップとして低用量ピルを検討するのが一般的な流れとなります。

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低用量ピルでニキビが改善される理由

低用量ピルでニキビが改善される理由

では、なぜ低用量ピルを飲むとお肌が綺麗になるのでしょうか?それには、女性ホルモンと皮脂のコントロールが深く関わっています。多くの女性が「ピルを飲んだらニキビができにくくなった」「化粧ノリが良くなった」と実感するのには、医学的な理由があります。

男性ホルモンの働きを抑え、皮脂を減らす

女性の体内でも、副腎や卵巣からわずかに「男性ホルモン(アンドロゲン)」が分泌されています。この男性ホルモンには、皮脂腺を刺激して皮脂の分泌を活発にし、角質を厚くして毛穴を詰まらせやすくする働きがあります。

低用量ピルを服用すると、肝臓で「SHBG(性ホルモン結合グロブリン)」というタンパク質がたくさん作られるようになります。このSHBGは、血液中の余分な男性ホルモンとくっついて、男性ホルモンの働きをしっかりと抑え込んでくれるのです。その結果、皮脂の過剰な分泌が抑えられやすくなり、ニキビができにくいお肌の環境が整います。

黄体ホルモンの過剰な分泌をコントロールする

生理前になるとお肌の調子が悪くなったり、イライラしたりするのは、「黄体ホルモン(プロゲステロン)」が原因の一つと言われています。生理の約1週間前になると、妊娠の準備のために黄体ホルモンの分泌量がピークに達し、それに伴って皮脂の量も増加してしまいます。

低用量ピルには、あらかじめ微量の「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」が配合されています。これを毎日飲むことで、脳が「すでに体内にホルモンが十分にある」と錯覚し、卵巣からの過剰なホルモン分泌をお休みさせます。これによりホルモンバランスの大きな波がなくなり、一定に保たれるため、生理前の過剰な皮脂分泌や肌荒れを防ぐ効果が期待できるのです。

ニキビ治療の効果が期待できる主な低用量ピル

低用量ピルにはいくつもの種類があり、それぞれ含まれている黄体ホルモンの種類が異なります。実は「どれを飲んでもニキビに効く」というわけではありません。お薬の種類によっては、逆に男性ホルモンに似た作用を持ってしまい、ニキビを悪化させてしまうものもあるので注意が必要です。

ニキビ治療や肌荒れ改善を目的にする場合は、男性ホルモン作用が極めて少ない「第三世代」と呼ばれるピルや、「第四世代」の超低用量ピルが選ばれることが一般的です。

ピルの種類とニキビへの効果

マーベロン(第三世代)

男性ホルモン作用を極力抑えるように開発されたお薬です。ニキビや肌荒れの改善効果がもっとも期待できるとされています。

ファボワール(第三世代)

マーベロンのジェネリック医薬品(後発品)です。成分や効果はマーベロンと全く同じですが、お薬代を安く抑えられるメリットがあります。

ヤーズ配合錠(第四世代・超低用量)

男性ホルモン作用がほとんどなく、むくみも出にくいのが特徴です。主に月経困難症の治療薬として処方されますが、肌荒れ改善の効果も期待できます。

マーベロンとファボワールがおすすめな理由

デソゲストレルという種類の黄体ホルモンを使用した第三世代の「マーベロン」や、そのジェネリックである「ファボワール」は、ニキビの改善効果が高いとされています。どちらも成分は同じですので、毎月の費用負担を少しでも抑えて長く続けたいという方には、ファボワールが選ばれやすい傾向にあります。

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低用量ピル以外でニキビを治療する方法

ピルの服用を検討する前に、またはピルと併用して行うことができる、一般的な皮膚科でのニキビ治療法についても知っておきましょう。体の外側と内側の両方からアプローチすることで、より早く綺麗なお肌を目指すことができます。

皮膚科での塗り薬(外用薬)

皮膚科のニキビ治療でメインとなるのが塗り薬です。毛穴の詰まりを改善してニキビの赤ちゃんを防ぐ「アダパレン(ディフェリンゲルなど)」や、アクネ菌の増殖を抑えつつ毛穴の詰まりも取る「過酸化ベンゾイル(ベピオゲルなど)」、そして強い炎症を鎮める抗菌薬(ダラシンTゲルやアクアチムクリームなど)が、症状の進行度合いに合わせて処方されます。

抗菌薬の内服(飲み薬)

赤く腫れ上がったニキビが顔全体に広がっているような強い炎症の場合には、ミノサイクリンやドキシサイクリンといった抗生物質の飲み薬が処方されます。体の内側から炎症を抑える強い効果がありますが、長く飲み続けると菌にお薬が効かなくなる「耐性菌」ができてしまうため、医師の指示のもと短期間での使用が基本となります。

漢方薬による体質改善

お薬の副作用が心配な方や、冷え性・便秘・肩こりといった全身の不調を伴う方には、漢方薬が処方されることもあります。化膿したニキビには「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)」、赤みや熱を強く持つニキビには「清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)」などが代表的です。即効性はありませんが、ゆっくりと時間をかけて根本的な体質を整えてくれます。

ニキビ治療で低用量ピルを服用する際の注意点

ピルは女性のQOL(生活の質)を向上させてくれるとても便利なお薬ですが、お薬である以上、知っておくべき注意点や副作用もあります。安心して治療を続けるために、以下のポイントをしっかりと押さえておきましょう。

飲み始めは一時的にニキビが悪化することがある

「ピルを飲み始めたのに、かえってニキビが増えてしまった…」と驚き、不安になる方がいらっしゃいます。これは、お薬によって体内のホルモンバランスが急激に変化している途中で起こる一時的な現象であることがほとんどです。ホルモンバランスが体に馴染んで安定するまでには2〜3か月ほどかかるため、自己判断で飲むのをやめてしまわず、まずは3シート(3か月)ほど様子を見てみることをおすすめします。

ニキビ跡(色素沈着やクレーター)の治療はできない

低用量ピルは「新しいニキビができるのを防ぐ」「今あるニキビの炎症を抑える」ことには非常に効果的ですが、すでにできてしまった「ニキビ跡(赤み、茶色い色素沈着、肌の凹み・クレーター)」を治す効果はありません。ニキビ跡が気になって治したい場合は、美容皮膚科などでのレーザー治療やケミカルピーリング、イオン導入などを併用して相談してみましょう。

毎日決まった時間に服用する必要がある

低用量ピルは1日1回、1回1錠を毎日決まった時間に服用することで、血中のホルモン濃度を一定に保ちます。きっちり同じ時間に飲むのが難しいと感じるかもしれませんが、スマートフォンのアラーム機能を活用したり、寝る前や歯磨きの後など毎日のルーティンに組み込んだりすると忘れにくくなります。

服用をやめるとニキビが再発する恐れがある

ピルはあくまで「飲んでいる間だけホルモンバランスをコントロールしてくれるお薬」です。そのため、服用をやめると再び元のホルモンバランスに戻り、皮脂の分泌量が増えてニキビが再発してしまう可能性があります。根本的にニキビができない体質に変える魔法のお薬ではないため、ライフスタイルに合わせて服用期間を医師と相談していくことが大切です。

よくある質問(FAQ)

Q. ピルを飲み始めてから、どれくらいでニキビへの効果が出ますか?

個人差はありますが、一般的には飲み始めてから2〜3か月(2〜3シート目)頃から「皮脂のベタつきが減ってきた」「新しいニキビができにくくなった」「肌が滑らかになった」と実感される方が多いです。最初の1か月はホルモンバランスが変動する準備期間ですので、焦らずに飲み続けることが大切です。

Q. ニキビ治療目的でもピルは保険適用になりますか?

「ニキビの治療」や「避妊」のみを目的として処方を受ける場合、低用量ピルは「自由診療(全額自己負担)」となります。ただし、重い生理痛(月経困難症)や子宮内膜症といった婦人科系の病気の診断がつき、ヤーズやルナベルなどの治療薬が処方される場合は、保険が適用されます。受診時に生理の重さやPMSのお悩みも併せて医師に相談してみてください。

Q. ピルの副作用が心配です。どのような症状がありますか?

飲み始めの1〜2か月は、体がホルモンの変化に慣れるまでの間、軽い吐き気や頭痛、不正出血、胸の張りといったマイナートラブルが出ることがあります。多くは飲み続けるうちに自然と落ち着いていきます。

また、ごく稀ではありますが注意すべき重大な副作用として「血栓症(血管の中で血の塊ができる病気)」のリスクがわずかに上がります。ふくらはぎの激しい痛みや腫れ、息苦しさ、激しい頭痛などを感じた場合は、すぐに服用を中止して医療機関を受診してください。喫煙習慣のある方や肥満気味の方、年齢が35歳以上の方はリスクが高くなるため、事前の問診でしっかり医師に伝えることが大切です。

まとめ

大人ニキビ、とくに生理前になると悪化しやすいフェイスラインや顎、口周りのニキビには、ホルモンバランスの乱れが大きく影響しています。一部の低用量ピル(マーベロンやファボワールなど)は、男性ホルモンの働きを抑え、皮脂の分泌を適切にコントロールしてくれるため、しつこいニキビの改善にとても効果的です。

ただし、まずは皮膚科での標準的な治療(塗り薬や飲み薬)を試すことが基本です。それでも治らない場合や、生理痛・PMSといった女性特有のお悩みも一緒に解決して快適な毎日を送りたい場合には、低用量ピルという選択肢を考えてみてはいかがでしょうか。

「婦人科に行くのは少しハードルが高い」「仕事や家事が忙しくて待ち時間が取れない」という方は、スマートフォンやパソコンから手軽に受診できるオンラインクリニックが便利です。

※医師の診察結果により、お薬が処方されない場合もございます。

ニキビの悩みは一人で抱え込まず、ぜひお気軽に医師にご相談ください。綺麗で自信の持てるお肌を取り戻して、明るく前向きな毎日を過ごしましょう。

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参考文献

  1. 低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン(案)
  2. 月経困難症治療剤 ドロスピレノン・エチニルエストラジオール錠 処方箋医薬品注)ヤーズ配合錠 YAZ combination tablets
  3. 緊急避妊法の適正使⽤に関する指針 (令和 7 年改訂版)
  4. 月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)
  5. (1)月経困難症

産婦人科専門医 原野尚美

監修者
産婦人科専門医原野 尚美

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