【20代の生理】生理前のイライラや不調の原因は?

監修者:産婦人科医 原野 尚美

最終更新日

【20代の生理】生理前のイライラや不調の原因は?

20代になると生理周期が規則的になってくることが多く、毎月のリズムに少しずつ慣れてくる時期ではないでしょうか。しかし、その一方で「生理前になるとどうしても感情がコントロールできない」「体が重くて仕事やプライベートに支障が出る」といった新たな不調に悩まされる方が増えてくる年代でもあります。

生理前になるとイライラしやすい、体がだるい、肌が荒れるなどの症状が定期的に訪れる場合、それはPMS(月経前症候群)という疾患かもしれません。「私の性格のせいかも」と自分を責める必要はありません。ホルモンの働きによる自然な変化ですが、正しい知識とケアを取り入れることで、毎日を少しずつ快適に過ごせるようになります。

この記事では、20代女性の多くが悩む生理前の不調の原因や、すぐに実践できるセルフケア、そして医療の力を借りて生理の悩みと上手に付き合い、自分らしく過ごす方法について、分かりやすく優しく解説していきます。

20代は生理周期が安定し、ホルモン変動を感じやすい時期

20代は生理周期が安定し、ホルモン変動を感じやすい時期

10代の生理が始まったばかりの頃は、体がまだ成長途中であるため、2~3か月ほど生理がこないなど、周期がなかなか安定しないことが多かったかもしれません。

しかし、20代から30代にかけては「性成熟期」と呼ばれ、女性の体が安定して機能する時期に入ります。女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が順調に分泌され、定期的な周期で排卵と生理が繰り返されるようになります。

周期が安定するということは、毎月規則的にホルモンの波が訪れるということです。そのため、排卵後から生理前にかけてのホルモン分泌の大きな落差を敏感に感じ取りやすくなり、結果として生理前の不調を自覚する女性が増えてくるのです。

目次

生理前の不調は「PMS(月経前症候群)」かも

PMS(月経前症候群)

「生理前になると些細なことでイライラして恋人にあたってしまう」「気分が落ち込んで何もやる気が出ない」「無性に甘いものが食べたくなる」といった症状はありませんか。

20代の女性の多くがこうした悩みを抱えています。ある調査によると、生理のある女性の約70~80%が、生理前に何らかの不快な症状を感じているといわれています。これは決してあなただけの悩みではありません。

【PMS(月経前症候群)とは】

PMS(Premenstrual Syndrome)とは、生理が始まる3~10日ほど前から起こる精神的、または身体的な不調のことを指します。大きな特徴として、これらの不快な症状は生理が始まると自然に治まるか、スッと軽くなることが挙げられます。

【PMSが起こる原因】

実は、PMSが起こる明確な原因は医学的にもまだ完全には解明されていません。しかし現時点では、排卵から生理にかけての「黄体期」と呼ばれる期間に、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の分泌量が急激に変動することが主な原因であると考えられています。

また、ホルモンの変動によって脳内の神経伝達物質(幸せホルモンと呼ばれるセロトニンなど)の働きが低下し、感情のコントロールが難しくなることも、イライラや落ち込みに関係しているとされています。さらに、日々のストレスや疲労、睡眠不足などのライフスタイルも、症状を重くする引き金になります。

【PMSの代表的な症状】

PMSの症状は人によって大きく異なり、200種類以上あるともいわれています。大きく「精神的な症状」と「身体的な症状」に分けられます。以下によくある症状をまとめました。

精神的な症状(心への影響)

イライラする、怒りっぽくなる、憂鬱な気分になる、突然涙もろくなる、集中力が低下する、情緒不安定になる、ぼーっとする

身体的な症状(体への影響)

乳房が張る・痛む、下腹部が張る・痛む、手足や顔がむくむ、体重が増える、異常な眠気または不眠、肌荒れやニキビ、強い倦怠感、頭痛、腰痛、食欲の増進

PMSとPMDD(月経前不快気分障害)の違い

PMSの中でも、とくに精神的な症状(イライラ、激しい落ち込み、不安感など)が非常に重く、仕事や人間関係など日常生活に明らかな支障をきたす状態を「PMDD(月経前不快気分障害)」と呼びます。

「生理前になると絶望的な気持ちになる」「感情が爆発して涙が止まらない」といった強い精神症状がある場合は、我慢せずに早めに医療機関(婦人科や心療内科)を受診することをおすすめします。

今日からできる!生理前を快適に過ごすためのセルフケア

今日からできる!生理前を快適に過ごすためのセルフケア

毎月訪れる生理前の不調を少しでも和らげるためには、日常生活の中でのセルフケアがとても大切です。自分の体と心に優しく寄り添う時間を作ってみましょう。

食事でホルモンバランスをサポート

生理前は血糖値が変動しやすいため、甘いものやスナック菓子を急に食べたくなることがあります。しかし、急激な血糖値の上下はさらなるイライラを招く原因になります。1日3食を規則正しく食べ、ビタミンB6(かつお、まぐろ、バナナなど)やカルシウム(乳製品、小魚など)、マグネシウム(大豆製品、海藻など)を意識して摂るようにしましょう。また、むくみ対策として塩分やアルコール、カフェインは控えめにすることが理想的です。

軽い運動で血流アップとストレス解消

体が重い時は無理をする必要はありませんが、ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの軽い有酸素運動は、全身の血流を良くし、むくみや冷えの改善につながります。また、体を動かすことで気分がリフレッシュし、ストレスの発散にも効果的です。

十分な睡眠とリラックスタイムの確保

生理前はホルモンの影響でどうしても眠気が強くなったり、逆に寝つきが悪くなったりします。この時期は「無理をしないこと」が一番の特効薬です。お気に入りの入浴剤でお風呂にゆっくり浸かったり、好きな音楽を聴いたり、アロマの香りで癒やされたりと、自分が一番リラックスできる環境を整え、睡眠時間をたっぷり確保しましょう。

我慢しないで!医療の力でPMSを治療・改善する方法

我慢しないで!医療の力でPMSを治療・改善する方法

「セルフケアだけではどうしても辛い」「毎月の仕事やプライベートに影響が出ている」という場合は、決して一人で抱え込まずに医療の力を頼りましょう。婦人科では、患者さん一人ひとりの症状やライフスタイルに合わせた治療法を提案してくれます。

つらい痛みを和らげる鎮痛薬

頭痛、腰痛、下腹部痛などの身体的な痛みが強い場合は、市販薬または処方薬の鎮痛剤(痛み止め)が用いられます。痛みを我慢しすぎるとストレスになり、さらなる不調を招くこともあるため、医師や薬剤師に相談のうえ、痛みが強くなる前に適切に服用することがポイントです。

体質から改善を目指す漢方薬

東洋医学の漢方では、体内の「気・血・水」の巡りやバランスが崩れることでPMSが起こると考えます。個人の体質や症状に合わせて処方されるため、自然な形で体調を整えたい方に適しています。代表的なものとして、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)や当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)などがあります。

ホルモンの波を安定させる低用量ピル

PMSの治療において、有効なアプローチの一つとして推奨されているのが「低用量ピル」の服用です。低用量ピルには微量の女性ホルモンが含まれており、服用することで脳が「女性ホルモンが十分にある」と判断し、卵巣からの排卵をお休みさせます。

排卵が止まることで、生理前の急激なホルモン変動が抑えられ、一定のバランスが保たれるため、PMSの辛い症状(イライラや肌荒れ、痛みなど)の軽減が期待できます。

ピルと聞くと「副作用が怖い」「将来妊娠できなくなるのでは」と不安に感じる方もいるかもしれませんが、現在の低用量ピルはホルモン量が抑えられており、将来の妊娠への影響は少ないとされています。また、服用をやめれば再び排卵が再開します。子宮内膜症などの病気のリスクを減らすメリットも報告されています。

生理の悩みと上手に付き合い、自分らしい毎日を

「女性は生理の辛さに耐えなければならない」というのは、昔の考え方です。現在では、低用量ピルなどを活用して生理痛やPMSの負担を減らし、ご自身の体調と上手に向き合うことが、働く女性やアクティブな20代女性のスタンダードになりつつあります。

さらに、最近ではスマホひとつで医師の診察を受けられ、お薬が自宅のポストに届く「オンライン診療」も普及しています。忙しくて病院に行く時間がない方や、婦人科のハードルが高いと感じている方でも、気軽に専門医に相談できる環境が整っています。ご自身のライフスタイルに合わせて、無理なく相談を始めてみてはいかがでしょうか。

マイピルでは産婦人科医がしっかり診察してくれるオンライン診療も普及しています。また最短で翌日にはお薬がポストに届くサービスもあります。

※医師の診察により、お薬が処方できない場合もあります。

よくあるご質問(FAQ)

Q. PMSの症状がひどいのですが、ピルを飲めば改善しますか?

多くの場合、低用量ピルを服用することでホルモンバランスの変動が抑えられ、PMSの諸症状の改善が期待できます。ただし、効果の感じ方には個人差があります。お体に合うお薬を見つけるためにも、まずは医師にご相談いただくことをおすすめします。

Q. ピルの副作用にはどのようなものがありますか?

飲み始めの1〜2ヶ月は、体がホルモンの変化に慣れるまでの期間として、吐き気や頭痛、不正出血、胸の張りなどが起こる場合があります。これらは「マイナートラブル」と呼ばれ、飲み続けるうちに自然と落ち着くことがほとんどです。万が一症状が長く続く場合や、激しい頭痛・ふくらはぎの痛み(血栓症の疑い)などがある場合は、すぐに処方医に相談してください。

Q. 将来子どもが欲しいのですが、ピルを飲んでも影響はありませんか?

基本的に影響は少ないとされています。低用量ピルの服用が将来の妊娠に直ちに悪影響を与えることは考えにくいです。服用を中止すれば、通常数ヶ月以内に排卵が再開し、妊娠が可能な状態に戻ります。むしろ、子宮や卵巣を休ませることで、将来の妊娠に向けた環境づくりに役立つ側面もあります。現在妊娠を希望されている場合は、医師に相談し、基礎体温をつけて排卵のタイミングを把握することも大切です。

まとめ

20代は生理周期が安定し、女性として体が成熟する時期ですが、同時にPMS(月経前症候群)によるイライラや身体の不調に直面しやすい時期でもあります。

毎月訪れる辛い症状は、決してあなたの心が弱いからではありません。ホルモンの影響によるものだと理解し、食事や運動、リラックス法などのセルフケアを取り入れてみましょう。それでも辛い時、仕事やプライベートに影響が出ている時は、決して一人で我慢せず、鎮痛薬や漢方、そして低用量ピルなどの医療の選択肢を検討してみてください。

婦人科を受診することやオンライン診療を活用することで、自分に合った改善方法を見つける第一歩になります。生理の悩みに振り回されることなく、あなたが毎日を心穏やかに、そして笑顔で過ごせるよう応援しています。

参考文献

  1. 低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン(案)
  2. 月経困難症治療剤ヤーズ配合錠による 血栓症について
  3. 日本産科婦人科学会「月経前症候群(PMS)」
  4. 厚生労働省 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ「PMS(月経前症候群)」
  5. 緊急避妊法の適正使用に関する指針 (令和 7 年改訂版)
産婦人科専門医 原野尚美

監修者
産婦人科専門医原野 尚美

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